感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
11
我が国に及んだソグド人の足跡に関する本。研究書の体裁だが、章ごとに砕けた会話体のコーヒーブレイクと称する文章を挟み、柔らかい文体で一貫している。胡人と呼ばれ得る集団がイラン系のソグド人である事は定説となっているようだ。タシケントやサマルカンド等中央アジアで都市国家を形成し、金工や織物の技芸に巧み、ユーラシアを跨いで豊かな商業を営んだ胡人は、唐朝の安碌山の乱で知られるが、その活動は高句麗遺民を経て、渤海や新羅等によって我が国にもその足跡を残す。イソップの寓話やホッケー打球の我が国への移入等幅広い話題に満ちる2024/12/05