内科医・小児科研修医のための小児救急医療治療ガイドライン

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  • サイズ B5判/ページ数 469p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784787813350
  • NDC分類 493.92
  • Cコード C3047

内容説明

小児科専門医ではない医師の方々により良い小児救急医療を提供していただけるよう、本書は今現在現場で活躍中の小児救急医療の専門の先生方を中心に、その救急疾患の診断から治療のエッセンスを解説していただくとともに、現代の育児に悩む保護者へ、小児救急医療を通してのアドバイスを展開していただきました。

目次

1 総論(小児救急医療の特徴;小児心肺脳蘇生法の基本;小児呼吸管理の基本 ほか)
2 主要徴候(ショック;多臓器不全(MOD)
意識障害 ほか)
3 主な救急疾患(基本的治療法と重症化予知)(中枢神経系疾患;呼吸器疾患;循環器疾患 ほか)

著者等紹介

市川光太郎[イチカワコウタロウ]
北九州市立八幡病院副院長・小児救急センター長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

《内容》 序文
 わが国の小児救急医療はその体制を中心ににわかに社会問題化してきたが,
その背因には種々の問題が絡み合っており,一気に解決し,その救急医療体制
を再構築・拡充して,受療者の要望どおりの救急医療を提供することは難しい
と考えられている.種々の問題の中で,わが国の社会的変化の特徴である少子
化も加わって,子ども達の健全育成における養育環境は負の変化をしていると
言わざるを得ない.その結果,多くの保護者において育児不安が増大し,小児
救急医療をより複雑化させ,そのニードの多様性と要望の高まりをもたらして
いる.このことは言い換えると,以前の救急医療と異なり,単に疾患の応急治
療やその方向付けのみが完了すれば救急医療が完了したとはいえないことを表
している.すなわち,患児の状況,および家族背景に即しての細かな配慮,疾
病予防から反復罹患予防そして,適切且つ迅速な完結医療と長期的QOLの確保と
維持に必要な適切なアドバイスまでが小児救急医療に求められてきているとい
え,成人救急医療とは大きく趣きを異にする特徴でもある.
 以上からも,現代の小児救急医療の実践においては,子ども達の発達と養育
環境に即して,より綿密且つ繊細な対応が小児救急医療の実践に求められてい
るといえる.しかし,この小児救急医療において,子ども達の状況に応じて緻
密な対応を行うに当たって,最も短期的に解決不可能な問題は救急医療を提供
する,あるいは夜間・時間外診療を行える小児科医の絶対的不足である.この
理由に少子化で子どもの数は減少しているとはいえ,現代の子ども達が生活環
境の至適化により体力・抵抗力が未発達であることやアレルギー体質の増加な
ども相まって,疾病罹患頻度が増加していることが一因といえよう.さらには
集団生活の低年齢化などにより罹患頻度の増加は無論のこと,反復罹患の増加
や通常疾患の難治化の増加などが社会的現象となっている事実がある.加えて,
育児不安の増加や共稼ぎによる子どもとの接触時間の短さなどで,勢い,夜間
や日祭日などの時間外医療,いわゆる救急医療における受診回数の増加は否め
ず,全国の多くの急患センターの受診者の半数は子ども達である.この救急受
診者の増加に見合うだけの小児科医が絶対的に足りないといえるでしょう.
 長期的視野にたっての小児科医増員を行う必要があるとしても,短期的には
養育環境の粗悪化により,悩める現代の子ども達にどれだけ良い救急医療を提
供してあげるかが即決を求められている大きな課題である.そこで,小児科医
のみならず,内科医や一般救急医,小児科研修医にもその重責を担っていただ
かざるを得ない状況であり,医療全体の問題として,この小児救急医療の拡充
の一助として,小児救急医療の現場での活躍が求められているといえよう.
 このような小児科専門医ではない医師の方々により良い小児救急医療を提供
していただけるよう,本書は今現在現場で活躍中の小児救急医療の専門の先生
方を中心に,その救急疾患の診断から治療のエッセンスを解説していただくと
ともに,現代の育児に悩む保護者へ,小児救急医療を通してのアドバイスを展
開していただきました.医療提供側と受療側がともに安心して子どもの育成を
見守れることを願って企画し,多くの執筆の先生方から意図どおりに解説して
いただけたと確信しておりますとともにご多忙な中で私の趣旨に沿ってご協力
いただいたことを深謝いたします.加えて,企画を頂いた,(株)診断と治療社
の久次武司氏と編集にご尽力いただいた村木範昭氏に改めて感謝申し上げます.
 最後に,本書が全国の小児救急医療現場に不可欠の手引き書となり,多くの
臨床医のお役に立つとともに,多くの子ども達とその保護者に,質の高い小児
救急医療として還元されることを願って止みません.
2004年1月
北九州市立八幡病院
副院長・小児救急センター長 市川光太郎    

《目次》

.総論
 1.小児救急医療の特徴
 2.小児心肺脳蘇生法の基本
 3.小児呼吸管理の基本
 4.小児救急医療による薬物療法の基本
  1)心肺蘇生薬と集中治療薬
  2)抗けいれん薬
  3)抗菌薬・抗ウイルス薬
  4)抗喘息薬
  5)ステロイド薬
  6)解熱薬
2.主要徴候
 1.ショック
 2.多臓器不全(MOD)
 3.意識障害
 4.けいれん重積
 5.不整脈
 6.呼吸困難
 7.胸痛
 8.高熱・不明熱
 9.脱水
10.腹痛・下血
11.嘔吐(吐血)
12.頭痛
13.紫斑・出血傾向
14.発疹症
3.主な救急疾患(基本的治療法と重症化予知)
 1.中枢神経系疾患
  1)化膿性髄膜炎
  2)急性脳炎・脳症治療ガイドライン
  3)熱性けいれん
  4)無熱性けいれん
 2.呼吸器疾患
  1)下気道感染症
  2)気管支喘息
  3)気胸
  4)急性細気管支炎
  5)クループ症候群
  6)頸部感染症
 3.循環器疾患
  1)先天性心疾患の救急医療
  2)心筋炎・心筋症
  3)感染性心内膜炎
  4)川崎病
 4.消化器疾患
  1)急性腹症
  2)小児のイレウス
  3)虫垂炎
  4)感染性胃腸炎
  5)急性肝機能障害
  6)腸重積症
 5.代謝・内分泌疾患
  1)低血糖・代謝性アシドーシス
  2)糖尿病性昏睡
  3)甲状腺疾患
 6.血液疾患5
  1)貧血
  2)出血性疾患
  3)腫瘍性疾患
  4)ウイルス関連血球貪食症候群
 7.泌尿器・生殖器疾患
  1)急性腎不全
  2)急性腎炎
  3)ネフローゼ症候群
  4)尿路感染症
  5)泌尿・生殖器疾患
 8.境界疾患・事故関連疾患
  1)3カ月未満児の発熱
  2)誤飲・誤嚥
  3)頭部外傷
  4)腹部外傷
  5)溺水
  6)熱傷
  7)中毒
  8)熱中症
  9)被虐待児症候群
 10)急性中耳炎・急性副鼻腔炎
 11)ヘルニア嵌頓
 12)心因反応
 13)心身症
 14)突然死への対応
 15)予防接種