内容説明
奈良・大阪の府県境にある二上山。麓にはサヌカイトという極上の原石を背景に後期旧石器時代の石器工房が集積する。サヌカイトは近畿一円に運ばれ、二上山文化ともいえる瀬戸内技法は「古本州島」を広く席巻した。まさに“サヌカイトに魅せられた旧石器人”である。
目次
第1章 二上山発掘調査秘話(二上山北麓への注目;石器のライフヒストリー研究)
第2章 サヌカイトの発見(サヌカイトとは;サヌカイト研究のはじまり ほか)
第3章 二上山麓の石器工房(遺跡の立地;石器製作のアトリエ―桜ヶ丘第一地点遺跡 ほか)
第4章 瀬戸内技法の復元(瀬戸内技法に特化した遺跡群;瀬戸内技法の解明 ほか)
第5章 古本州島への波及(瀬戸内技法の誕生;自然環境の変動と狩猟の変化 ほか)
著者等紹介
佐藤良二[サトウリョウジ]
1956年、島根県八束郡東出雲町(現・松江市)生まれ。花園大学文学部史学科卒業。奈良県立橿原考古学研究所調査課嘱託、奈良県香芝市教育委員会生涯学習課文化財係、香芝市二上山博物館学芸員を経て、香芝市を2016年3月定年退職。現在、同人会旧石器文化談話会事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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