内容説明
女性が学卒後に就職し、子育て期の30代に離職して、子育てが一段落したら再就職する傾向を示すM字カーブは、日本の働き方の特徴としてこれまで指摘されてきたが、その背景やメカニズムに切り込んだ指摘は少ない。5,155人へのアンケート調査をもとに就業意識などを探り、「初めて就いた職業を継続できない困難」「転職と就労意欲の関係性」「非正規雇用や小さな子どもがいる女性のキャリア形成」といったトピックスをアンケート結果と各種の統計をクロスさせて分析する。M字カーブ解消のためには、育休や保育制度だけに注目するのではなく、女性を取り巻く労働環境やキャリア形成の実態を直視する必要性があることを明らかにし、労働市場の構造を変えることこそが重要だと提起する。
目次
第1章 M字就労はなぜ形成されるのか
第2章 初職継続の隘路
第3章 就労意欲と断続するキャリア―初職離職と転職・再就職行動に着目して
第4章 非正規女性たちのキャリアのゆくえ
第5章 専業主婦の再就業
第6章 小さい子どもをもつ女性とキャリア
第7章 資格は本当に役立つのか
著者等紹介
岩田正美[イワタマサミ]
1947年生まれ。日本女子大学名誉教授、元日本女子大学現代女性キャリア研究所所長。専攻は社会福祉学、貧困・社会的排除論
大沢真知子[オオサワマチコ]
1952年生まれ。日本女子大学人間社会学部教授、日本女子大学現代女性キャリア研究所所長。専攻は労働経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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