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BDコレクション
イビクス―ネヴゾーロフの数奇な運命

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  • サイズ B5判/ページ数 537p/高さ 25cm
  • 商品コード 9784336052803
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0997

内容説明

アレクセイ・トルストイ原作。ジプシーの女占い師に、自分の出世とひき換えに世界の破滅を宣告された会計士シメオン・ネヴゾーロフ。不吉なさだめ“イビクス”の徴しのもと、ネヴゾーロフは得体の知れない登場人物たちと出会いながら、ペトログラード、モスクワ、ハリコフ、オデッサ、イスタンブールへと漂浪してゆく。混迷するロシア革命を背景に、しぶとく生き延びるネヴゾーロフの道行きを、悪夢のような幻想的筆致で描いたバンドデシネ作品。

著者等紹介

ラバテ,パスカル[ラバテ,パスカル][Rabat´e,Pascal]
1961年フランス・トゥール生まれ。フランスを代表する漫画家のひとり。高い画力に裏打ちされた多彩な画風やストーリーテリングには定評がある。これまでに多くのユニークなBDの原作や作画を手がけ、日本でも『モーニング』誌で活躍した。『イビクス―ネヴゾーロフの数寄な運命』で、アングレーム国際マンガフェスティバルのAlph‐Art最優秀マンガ本賞を受賞。その他、批評家に絶賛された『小川Les Petits Ruisseaux』も賞を獲得している(2007年、ACBD批評大賞受賞)

古永真一[フルナガシンイチ]
1967年東京生まれ。早稲田大学他非常勤講師。フランス文学研究のほか、BDに関する著作や翻訳も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

11
国書刊行会BDコレクション一冊目。ペンではなく筆による描画で、水彩画の様な繊細な陰影が素晴らしい。物語の進行に従って描画のタッチにも変化があり、日本では見かけない手法に唸らされた。ストーリーは自意識過剰で調子に乗りやすい男が、混沌とした時代の中で、時にせせこましく、時に運任せで生き抜いてゆくというもの。決して好感の持てる主人公ではないのだが、思わずその人生に見入ってしまうのは、どこかこの小男に親近感を覚えてしまうからか。バンデシネとして文句無しの一級品。他の有名なバンデシネ作品で挫折した人にもお勧め。2014/03/14

印度 洋一郎

4
ロシア革命~内戦を生き延びた一人の男の一代記。山っ気たっぷりで俗物根性丸出しの主人公が、力強くでは無く、チマチマとヒョロヒョロと激動の時代をサバイバルしていく。決して共感出来ないキャラなのに、どうして惹き込まれるのか。日本の漫画なら、途中で惨めに殺されるような役処だろう。逃げて行く途中で迷い込んだコサックの村の出来事が強烈だ。食人や強盗をしながら、逞しく生きている村人達の屈託の無さが印象的。日本人には決して描けない世界だろう。2012/08/15

gachin

2
人間の形がデフォルメされてるのに、姿勢や表情が時たますごくリアルに感じた。モノクロなのが陰鬱とした感じを助長してて良かった。2019/10/27

籠り虚院蝉

1
原作者のアレクセイ・トルストイは、日本でもよく知られている「大きなかぶ」という童話を筆頭に、数多くの作品を遺している。ほとんどはSFらしいが、そのため非常にエンタメ色の強い作品を遺してきたともいえよう。そんな彼の作品のひとつをBD化したのがこの本作品。読んでみるとやはりおもしろく、作画のラバテ氏のモノクロ水彩画が、主人公シメオンの滑稽な存在感をも暗に示しているかのよう。ヒョロヒョロとした体型のキャラ造形も、なんとなくドン・キホーテのようだと感じるのは、いささか考えが過ぎるだろうか。2016/04/10

ビシャカナ

1
ロシア革命の時代を生きる小悪党。国も軍隊も信用出来ない中で、何度も絶望的な状況にあって地を這いずりまわってもめげずに立ち直り、女と金儲けのことばかり考える。読んでいてなぜか元気がでるのだ。2014/10/08

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