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出版社内容情報
人と関わるのが苦手な礼香はゲーム会社でバグ探しのアルバイトをしていたが、ルームメイトの庸子と共に木造迷路に迷い込んでしまい!?ミステリーファンタジー完結!
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
163
んー、ちょっと期待しすぎてしまったかもしれない。発想はおもしろいのだけど、極限まで登場人物を絞っているせいか上下巻だと冗長な印象を受ける。あと、本作は人間関係のかかわりにおいて友情がメインだけど、やっぱりロマンスも欲しいところ。それから、意外かもしれないけどグロテスクなシーンが全くないのもちょっと刺激に乏しいところだった(むしろ、最近のマンガの傾向から、あえてそういった作品との差別化を図るためにグロとか人の死とかを省いたのかもしれないけど)。絵柄は石黒正数に近い。とくに出っ歯!おまえは『それ町』だろうが!2016/02/19
よっち
58
ルームメイトの庸子と共に木造迷路に迷い込んでしまった礼香が、迷い込んだ世界の謎に迫り決着をつけるべく動き出す下巻。試行錯誤しながら迷い込んだ世界の仕組みを積極的に探ってゆく礼香と、常識的な判断をするタイプなのにどこか無茶をしている風の庸子。だからこそ礼香の判断は理解できるけれど、楽しそうな礼香をもって良かったと言ってしまっていいのか、少しばかり考えてしまう結末でしたが、そんな彼女と対比させるような冷静な庸子がいい存在感を出していたと思いました。2016/04/12
あたびー
35
多神の介入により、裏世界(増殖する社員寮)から、表世界(普通の世界に準ずる)への脱出を果たした2人。礼香は頭のないゴリラ的な異星人らしき存在の所持する武器を手に入れ、ますますこの空間を楽しみだす。一方頼りない彼氏を心配する庸子。それぞれのキャラの背景はごくごくサラッと触れられる。それでだいたい事足りる。もっと長い話にもできたかもしれない題材だが、これでよかったのだと思う。途中一時庸子を美人化したのは蛇足だと思うけど、とにかく面白かった!2022/11/04
yom
35
作品のメッセージと物語の都合の良さが釣り合ってない。結局「礼香」の為にあつらえた世界であって、常識に縛られない人、現実を生きにくい人、ゲームやネットが実人生の人の物語ではないので、実は礼香が一番現実逃避してる形なのが残念。すべてが自分を喜ばせるために動いてくれる世界が素晴らしいの?それって一生自立せず自分を甘やかす親の元で生きたいって事で、礼香の家庭環境を考えると全然ハッピーエンドに思えない。とはいえクオリティは高くて面白かったです。2021/09/29
ななこ
35
どこまでも不思議な読後感。この結末をすんなり受け止められるかどうかは人それぞれだけど、礼香の清々しい表情を見ていると切なさも吹き飛んでいきました。仮想の世界でこそ生命力を取り戻す特異な女の子。それにしても「人間アクアリウム」という発想は面白いなぁ。しばらくの間現実逃避ができました。面白かったです!2016/03/25