内容説明
左翼もリベラルもリバタリアンも破綻した。これらを批判して登場したコミュニタリアニズムを仔細に検討し、その源流としてのマルクスの規範哲学を探る。現代資本主義をラディカルに批判するトゥールとして、マルクスを大胆に「異化」し「読み替える」試み。
目次
第1部 現代資本主義の批判は可能か?(歴史理論による資本主義批判;規範理論による資本主義批判)
第2部 資本主義批判の方向転換(規範理論的「批判」のメタ批判;コミュニタリアン・マルクス;可能なる資本主義批判)
附論 コミュニズムvs.コミュニタリアニズム論争(コミュニズムからの批判に答える;アソシエーショニズム論争;分析的マルクス論争)
著者等紹介
青木孝平[アオキコウヘイ]
1953年三重県津市に生まれる。1975年早稲田大学法学部卒業。1984年早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得。1994年経済学博士(東北大学)。現在、鈴鹿医療科学大学教授。経済理論・法思想・社会哲学の相関理論研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ステビア
1
良い!2013/05/24
スズキパル
0
弁証法に基づく歴史発展の法則や、不当な「搾取」に対する規範論的な批判といった従来型のマルクス解釈を離れ、コミュニタリアニズムを軸にマルクスを再構成する内容。労働価値説を前提にして資本主義の流通・生産システムを分析し批判するのではなく、労働力の商品化を含む資本主義の特殊なシステムが、労働価値説と結びついたアトム的個人という「フィクション」を成り立たせている、という論理展開は、まさに逆転の発想。分析的マルクス主義や「普通の」コミュニタリアニズムの論者の説明もわりと丁寧だった。2014/05/07
atikimm
0
近々再読2013/10/21
枕流だった人
0
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