出版社内容情報
オウム真理教の事件以後もカルト団体はなくなるどころか、新たな団体も出現し、
様々な事件や問題を引き起こしている。これまで宗教家や元メンバーが、本人や
家族のカウンセリングに当たってきたが、問題の性質上心理臨床の立場からも
関わらざるを得ない状況になってきた。その現状と課題を本号では明らかにした。
【主要目次】
・座談会/カルト問題を考える―自立支援協力者(牧師)と臨床心理士の対話から
(清水与志雄/内野悌司/高木総平)
■臨床心理士にできること
・コミュニティ心理学の課題として―臨床心理学的地域援助としてのカルトカウンセリング(高木総平)
・キャンパス(学生相談)において (内野悌司)
・脱会後のカウンセリング (黒田文月)
・カルト問題を巡って―臨床心理学的視点から見た援助と関わりの可能性 (戸田京子)
■臨床心理学の課題として
・カルト問題に対するアメリカでの取り組み (才藤千津子)
・カルト問題における心理学―社会心理学から見えるもの・臨床心理学から見えるもの (戸田京子)
■臨床心理学(士)に期待する
・脱会カウンセラーから (村上 密)
・「カウンセリング」を探して (豊田通信)
・脱会カウンセラーから―回顧と展望 (志村 真)
・弁護士の立場から (滝本太郎)
・脱会支援について―家族の立場から (小野田星児)
・本格カウンセリング効果への期待 (西田公昭)
・若者とカルト―書き換えられる記憶のゆくえ (櫻井義秀)
■臨床心理学者はどう見ているか
・イノセンスと邪悪なもの、親密さと孤立、そして霊的なこと(spirituality) (羽下大信)
・生きることが問われている (日高正宏)
・心理臨床から見えてきたもの (高木総平・内野悌司)