出版社内容情報
南アルプスの懐に抱かれた、天空の桃源郷。いま、幻の写真集が60年の眠りから目を覚ました―。神が招いたか 人が拓いたのか
南アルプスの懐に抱かれた、天空の桃源郷
アンリ・カルティエ=ブレッソンに憧れた21歳が
興奮を抑えきれなかった1958年の遠山郷下栗
いま、幻の写真集が60年の眠りから目を覚ました―。
遠山郷は天竜川の東岸、伊那山脈と南アルプスに挟まれた日本最大の活断層・中央構造線に沿う一大渓谷。その最も奥地に位置する下栗の里は「民俗の宝庫」とも称され、眼前に南アルプスの聖岳がそびえ、眼下には遠山川の流れる深い谷底を望む。最大斜度30度といわれる斜面での農作業や水の苦労など、平地に比べて決して楽とはいえない暮らしを、豊かな民俗知で乗り越えてきた下栗の人々の暮らし。1958年、当時21歳の写真学生だった著者が40日間生活を共にしながら撮影した写真は、今日の価値観からすれば決して豊かとはいえない生活のなかで、大人も子供も幸福感がにじみ出る明るい表情をしているのが印象的だ。昭和30年代の下栗の写真群として民俗学的にも貴重なだけはでない。「真の豊かさ」「真の幸福」とは何か、「大自然に寄り添う人間の営み」とはいかなるものかという問いを、真っ直ぐに突きつけてくる写真集でもある。
塚原琢哉[ツカハラタクヤ]
著・文・その他/写真
内容説明
神が招いたか人が拓いたのか南アルプスの懐に抱かれた、天空の桃源郷。アンリ・カルティエ=ブレッソン(20世紀を代表する仏の写真家)に憧れた21歳が興奮を抑えきれなかった1958年の遠山郷下栗。いま、幻の写真集が60年の眠りから目を覚ました―。
著者等紹介
塚原琢哉[ツカハラタクヤ]
1937東京に生まれる。1958遠山郷下栗撮影。1959日本大学芸術学部写真学科卒業。1975文化庁派遣芸術家在外研修員(第1回写真派遣)。フランス、ポーランドのシルクスクリーン工房で写真を使った版画を学ぶ。1976ヨーロッパ写真連合ユーロフォト会員となりフロリス・ノイジュス氏らと交流。1979ポーランド芸術写真家ユニオン名誉会員となる。1981ストライプハウス美術館設立(~2000)。1993ストライプハウス美術館で公開講座「世紀末大学」設立(~2000)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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