出版社内容情報
きみの母親 きみの父親 きみの兄弟 きみの犬 どこかにいる いとしいものに もう一度
触れるために その声に もう一度濡れるために すべてをなくした と思いたくない すべてを
その一粒 一粒 上へ上へと 立ち上がっていく きみの青い血 (「水都」)
果てることなくめぐる自然と歴史への畏怖。その闇のなかから差し込むひとすじの光とともに屹立するますます深みを増し凝縮された詩語の群。
失われし命と生まれ来る命に捧げる最新詩集。
カバー写真=高田有大、挿画=福地靖
網谷厚子[アミタニアツコ]
著・文・その他
内容説明
果てることなくめぐる自然と歴史への畏怖。その闇のなかから屹立する詩語の群。『魂魄風』につぐ最新詩集。
目次
太陽の王
百花
水都
さくらホテル
星 雨 川 雪
天のしずく
言浜
若夏のころ
夏物語
てぃだかんかん
とこなつ
びぶりお譚
わたしたちは一斉にそよぐ
ま幸くあらば
君の島へ
サイレント・チーム
捜す
旅の終わり
遥か
冬を超えて
著者等紹介
網谷厚子[アミタニアツコ]
1954年9月12日富山県中新川郡上市町生。詩集に『水語り』(思潮社・1995年・茨城文学賞)、『万里』(思潮社・2001年・第一二回日本詩人クラブ新人賞)、『瑠璃行』(思潮社・2011年・第三五回山之口貘賞)、『魂魄風』(思潮社・2015年・第四九回小熊秀雄賞)。研究書・解説書・評論集に『詩的言語論―JAPANポエムの向かう道』(国文社・2012年・茨城文学賞)など。「万河・Banga」主宰。「白亜紀」同人。日本現代詩人会・日本詩人クラブ・日本ペンクラブ・日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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