出版社内容情報
名探偵・明智小五郎の関わった事件を発生順に並べた唯一無二のコレクション、〈戦後編〉全4巻刊行スタート!
内容説明
11年前の事件を最後に、姿を消した名探偵・明智小五郎が再び登場する「青銅の魔人」。敗戦間もない1945年の冬。からだ全体を青銅で包んだ“魔人”が現れ、有名時計店ばかりを襲う事件が発生する。次に犯人が狙うのは、手塚家の家宝「夜光の時計」。依頼を受けた明智と少年助手小林は、魔人の正体を探るが…。「虎の牙」「兇器」も収録。事件発生順に並べた人気コレクション、“戦後編”全4巻刊行開始!
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
1894年三重県生まれ。1965年7月28日、逝去。大正から昭和にかけて日本を代表する推理小説作家。日本推理作家協会初代理事長。正五位勲三等瑞宝章を受章。早稲田大学を卒業後多くの職業を経て、23年雑誌「新青年」に掲載された「二銭銅貨」でデビュー。以後、明智小五郎が活躍する探偵小説を次々と発表。早くから海外の小説にも造詣が深く、怪奇小説や幻想小説、犯罪小説を数多く執筆。他に少年探偵団ものの「怪人二十面相」などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tenori
36
幼少期に公園で見ていた紙芝居を思い出す。振り返れば江戸川乱歩作品を真剣に読んだのは初めてかもしれない。敗戦直後とも言える時期に書かれた三作品を収録。名探偵明智小五郎と怪人二十面相の対決は、背景やトリックが古びている(書かれた年代を考えたら先鋭的)とは言え、何やらワクワクする感覚は緻密な計算と現実性の上に成り立っている近年のミステリーと比較しても色褪るものではない。むしろ娯楽性を含んでいることで、親世代が夢中で読んだであろうことも頷ける。マジックショーやサーカスを観る感覚。2024/04/30
ベル@bell-zou
30
青銅の魔人も魔法博士も二十面相だって知ってる。子供の頃に読んだから覚えてないけどわかっている。でも大人になった今だからこその気付きにほくそ笑む。そうそれは、二十面相ってばどんだけ明智小五郎が好きなの?と。笑。明智の気を引きたい一心で魔人になったり子供を拉致ったりトラップ仕込んだり。バレることすら楽しみに待ってる節さえある。健気とすら思う。子供の頃の"面白くて夢中になった"思い出を全く違った味わいで楽しめる。代替わりしてた小林少年、妻帯者だった明智、というのも新たに知る。乱歩らしい「兇器」も〇。面白かった。2023/08/06
キナコ
22
積読本の一冊。久しぶりに読んでも江戸川乱歩って面白いなぁと再確認。有名作品の詰め合わせ。時代順に並べているのと、間に時代背景が述べられてて作風の変化が楽しめる作品。人間模様や当時だからこそ出来るトリックが楽しめる。2024/09/10
コブタ
6
明智小五郎、小林少年と少年探偵団VS怪人二十面相の戦後事件簿。二十面相にワクワク。2022/03/16
Gen Kato
6
何度目かの乱歩再読。『虎の牙』は内容忘れてました。が、これって、虎コスプレじいさんの存在からしてイッちゃってる感あるわ犯罪の目的が明智や小林少年に対する執着だけで何だかもうw 2022/01/17