内容説明
詩や言葉や都市の情況を明敏自在に考察しつつも、胸の奥に秘められたタナトスの影。自らをモティーフとするように〈死〉を生きながら試みられた最晩年のきりもむような実験詩群と、150枚の未発表手記を含む、詩人の死の酷烈な記録。
目次
第1部 詩篇(至近;永眠のララバイ ほか)
第2部 死をめぐるトリロジイ(「中世のはげしさの…」;〈言葉〉と死;縄文的遊魂、か。―ひとつの再生譚;手記 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金北山の麓で育って
1
【吉本隆明】がベタ褒めしたいたので興味があって手に取った。第一部は詩集で浅学な私には大変難しくて脱落、第二部の「≪言葉≫と死」は10%も理解出来なかったけだろうが冒頭の死についての記述はかなり面白い。「自殺は死を完成させることを放棄してしまう..自分の世界が完成しないし自分の死も完成しない..それが自殺だ(三島由紀夫は逃げた?)」「(ドイツ語で読めば『存在と時間』は簡単で誰にでも読める、和訳ではよくわからないつまり難しく書かれている)」とか非常に刺激的な文章が散りばめられている。最後の「手記」も無理でした2025/03/28