内容説明
今日の代表的詩人を網羅し時代の言葉の可能性を遠くまで展望した最大かつ最高度の詩集。既刊詩集の全て、数多くの未刊詩篇を収録。主要詩論、クリティック、エッセイなどを収録。多彩な書き下し作品論、詩人論を併録。
目次
詩集〈遺唐〉から
詩集〈針原〉から
詩集〈倫理社会は夢の色〉全篇
詩集〈ヒロイン〉全篇
未刊詩篇〈ロシア〉
エッセイ(詩は女であらねばならない;詩人になるには、いくらかかるか;不死の画面;終わらない母 ほか)
作品論(中間にこのままでいること荒川洋治小論;ぜったい左;『針原』を通って『ロシア』へ)
詩人論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tonex
20
全然わからない。わからなくてもおもしろいと感じられれば良いのだが、おもしろさもわからない。将来のことはわからないが、とりあえず今の感想を記録しておく。◇やはり現代詩は苦手だと結論づけてしまいたくなるが、この人の感性が自分に合わないだけだろう。2016/02/28
Yusukesanta
19
ここまで現代詩で「読んでふつうに楽しい」というものはあって良いのでしょうか。サービス満点ですな。「龍宮」とか、めちゃいい。ウラジイミル・ナボコフに捧げたであろう「マルゴ」には、グッと来ましたね。巻末の吉岡実に就いての追悼評論も、面白かった。吉岡実の詩は、日の差さない場所で物珍しさというイメージだけでひたすらすくすくと育っていった。それは青いトマトや紫の胡瓜や黄色の茄子のようなもの。生産性からは退けられるであろう。しかし本来は無駄であると思われがちなそういうものこそが「仕事」だとまで、荒川さんは言ってます。2016/02/21
misui
5
露悪的だったり品がなかったりというポーズの詩が増えてきて、あいかわらず面白いのかつまらないのかよくわからない。とはいえこの困惑は意図的に作られていて、一定のラインから上にも下にも行かないように厳しく制限されている。その持続する筋力のようなものが見所と思う。傍線を引いてわざわざ自分の詩のすごいところを示すなんてこともしており、たしかに技術的には巧みで、読んでいるとどうしても「詩人のための詩人」とか思ってしまうけど本人は嫌がりそうだ。2015/02/19
astrokt2
0
未レビュー2009/05/30