出版社内容情報
黒人民族主義運動・解放闘争を展開していた急進的な政治組織ブラックパンサー党の一員であるひとりの男を描いたバンド・デシネ作品。黒人民族主義運動・解放闘争を展開していた急進的な政治組織
ブラックパンサー党の一員であるひとりの男を描いたバンド・デシネ作品。
彼の名はヴァーモント・ワシントン。
アメリカ合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンに由来する姓と、
独立13州に続いて合衆国に加盟したヴァーモント州に由来する名を持つ男。
それはアメリカの自由を象徴する名前だが、
1960年代半ばのこの国で暮らす黒人にとっては皮肉な名前でしかなかった。
ヴァーモントと彼の家族は、日常的に不正義と侮辱にさらされている。
彼が住む町には、いまだ奴隷制と南北戦争の残骸が影を落とし、
クー・クラックス・クランの亡霊がうろつく人種差別が横行していた。
ブラックパンサー党の一員であるヴァーモントは、権利と平等を獲得するため、
党の「十項目綱領」に則って、戦うことを決意する。
そんな彼を見て、仲のいい白人の友人たちは、
面倒なことが起きないように注意したほうがいいと忠告するのだった。
黒人と白人の間の賃金格差やカフェでの差別的対応、
絶えざる挑発や侮辱にさらされつつも戦いを続ける彼に、やがて悲劇が訪れる…
シルヴァン・リカール[シルヴァン リカール]
著・文・その他
ギヨーム・マルティネス[ギヨーム マルティネス]
イラスト
原正人[ハラ マサト]
翻訳
内容説明
彼の名はヴァーモント・ワシントン。アメリカ合衆国初代大統領ジョージ・ワシントンと、独立13州に続いて合衆国に加盟したヴァーモント州に由来する名前を持つ男。ヴァーモントと彼の家族が住む町には、いまだ奴隷制と南北戦争の残骸が影を落とし、クー・クラックス・クランの亡霊がうろつき黒人への人種差別が横行していた。黒人民族主義運動を展開していた急進的な政治組織ブラックパンサー党の一員として権利と平等を獲得するため、「10項目綱領」に則って戦うことを決意したヴァーモントと彼の愛する人たちに、次々と訪れる悲劇…。1960年代のアメリカを生きた、自由を象徴する名の、ブラックパンサー党員の男の怒りと苦しみの物語。
著者等紹介
リカール,シルヴァン[リカール,シルヴァン] [Ricard,Sylvain]
1969年フランス生まれ。2001年にBD(バンド・デシネ)作家クリストフ・ゴルティエと出会い、BD原作者としての活動を本格的に始める。2004年に刊行された、兄のブルーノ・リカールと共同で原作を手がけた『ベイルート1990年のネガ(Clich´es Beyrouth 1990)』(クリストフ・ゴルティエ画)で、アングレーム国際漫画フェスティバル最優秀原作賞を受賞
マルティネス,ギヨーム[マルティネス,ギヨーム] [Martinez,Guillaume]
1980年フランス生まれ。文学と美術、建築を学んで、BD作家に。デビュー作は2002年から2006年にかけて刊行された『ベラリーの呪い(La Mal´ediction de Bellary)』(ジャック・マゾー作、全3巻)。その後もさまざまな原作者で複数のシリーズを手がけている
原正人[ハラマサト]
1974年静岡県生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。翻訳家としてフランス語圏のマンガ“バンド・デシネ”を精力的に紹介(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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