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出版社内容情報
山里孫存[ヤマザトマゴアリ]
著・文・その他
内容説明
1963年、アメリカ統治下の沖縄。祖国復帰を願う人々が、日本の味として食べていたサンマ。このサンマにアメリカが不当に税を課していた!「なんでこんなにサンマが高い?ガッティンナラン!」怒れる魚屋のオバーが裁判を起こす。「サンマ裁判」は、いつしか沖縄全土を巻き込む民主主義をめぐる闘いとなっていく。
目次
魚屋の女将・玉城ウシを探せ
サンマと布令
旋風と呼ばれたキャラウェイ高等弁務官
サンマ裁判の弁護士・下里ラッパ
サンマはどう裁かれたか
第二のサンマ裁判
サンマとカメ
伝説となった祈り
友利・サンマ裁判ついに決着
サンマに火をつけたのは誰か
民主主義とは?
著者等紹介
山里孫存[ヤマザトマゴアリ]
1964年、那覇市生まれ。テレビディレクター。琉球大学でマスコミを専攻し、平成元年、沖縄テレビ入社。以後、バラエティーや音楽・情報番組などの企画・演出を担当。報道部への異動を機に沖縄戦に関する取材を開始。米軍が撮影したフィルムを検証したドキュメンタリー「むかしむかしこの島で」(05年)や、沖縄の伝説の芸人ブーテンを追った「戦争を笑え」(06年)などを制作。近年は映画製作も手がけ、『岡本太郎の沖縄』(18年)、『ちむぐりさ菜の花の沖縄日記』(20年)をプロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobuko Hashimoto
25
沖縄本を読む月間。米統治時代の沖縄で、大衆魚であるサンマに課税されていることに対して、法に明記されていないとして仲買の女性が税の返還を求め訴訟を起こしたというエキサイティングな事実から、戦後の沖縄における民主主義や自治を求めて闘った伝説的人物らを追った沖縄テレビの番組(のちに映画化)を書籍にした本。ノリの良い軽い文体でサクサク読める。主役かと思われた「オバー」玉城ウシさんに関する掘り下げがもう少し欲しい。保守政治家・下里恵良と革新政治家・瀬長亀次郎もエネルギッシュで面白い。カメジローの記念館、行きたいな!2025/07/27
to boy
24
アメリカ占領下の沖縄ってこんな状況だったのだと驚きをもって読了。米国から派遣された高等弁務官のむちゃな政令に振り回される沖縄の人達。大衆魚のサンマに突然20%もの関税を掛けられた怒り狂う島民たち。立ち上がった一人のおばあさんとその弁護を買って出た伝説の弁護士。その他にも戦う人たちの様子が鮮やかに描かれていてちょっと感動しました。沖縄の歴史には詳しくないけれど同じ日本人としてもっと知っておかなければならないことがたくさんありそうだと思った。2022/06/11
サケ太
15
題名がめちゃくちゃキャッチャー。それは、アメリカの統治下であった当時の沖縄で起こったサンマの訴訟。オバーのウシ。ラッパと呼ばれた男。二人が対峙するキャラウェイ高等弁務官。民主主義の存亡さえもかけられた裁判。沖縄は様々な困難を乗り越え、復帰した。しかし、それが沖縄の自治を保障するものになったのか。現在も続く普天間基地の問題の根幹、その一端が見えた気がする。2022/08/26
いとう・しんご
7
読友さんきっかけ。すでに意を尽くしたレヴューがあるので細かい話しは割愛。良い意味でTV業界の方が書いたからこその、感動的な本に仕上がってます。ウチナー好きも、そうでない人も、手に取って損のない一冊。2025/08/06
nyanlay
2
うーん興味深い内容ですね~。沖縄の自治とか民主主義とか今に通ずるし、オキナワの立ち位置というか。でもホント内地と沖縄の温度差はかなりある。色んな意味でね。下里ラッパさんの「東京と一体となりー」の言葉最高。基地問題が沖縄問題ではなく「東京問題」ならってホントどう思う?都民?2023/05/19
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