出版社内容情報
兼好法師[ケンコウホウシ]
著・文・その他
内容説明
京の都を一望する双ヶ岡の庵で遁世生活を送る兼好法師。宮廷に出仕していた日々や遁世後の身の周りに起こった出来事を思い返し、人の世の無常、人生の価値を見つめ直す。その独自の感性と、価値観より導き出された、世を生きぬくための知恵の記録。『枕草子』、『方丈記』と並ぶ、日本三大随筆のひとつを漫画化。
目次
序章
出家後
見聞録
終章
著者等紹介
兼好法師[ケンコウホウシ]
1283~1352頃。鎌倉末期の歌人、随筆家。俗名は卜部兼好。神官の家柄であったが、三十代に出家、遁世した。歌人としては二条為世に和歌を学び、二条派の和歌四天王と称される。その詠歌は『続千載集』などに収められている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トッド
13
自然が輝いて見えるのは、それらが懸命に生を全うしているからだ。彼らは生の喜びを全身で表現している。そして死を自覚している者は、限りある生の一瞬一瞬を惜しみ。自分のやるべき事に全力を注ぎ喜びを噛みしめ、命という宝を大切にし「今」を懸命に生きている。ーしかしながら、人の世に生きていると、欲に振り回され迷いやすい。世間との付き合いの中で一喜一憂し平常心を保つ事が出来なくなり、損得勘定で物事を考えてしまい自分を見失ってしまう。いっその事、世の中の一切を断ち静かに暮らしてみると本来の自分というものが見えてくるだろう2021/04/18
ことり
11
テストに文学史が出るので、勉強がてら。教科書から兼好法師が飛び出してきたみたいに、彼独自の考え方や生き方がしっかり伝わります!どうすれば、今を精一杯生きれるか 。生きる上で何が大切か。そんなことを深く考え続けた兼好法師、すごいな。時代を超えて現代の私を揺さぶることができるなんて、すごいな。古典って面白い!とても好きなお話なので、次は本文を読んでみたい!2017/07/06
なま
9
★★★★☆神道の名門、吉田神社の神宮を世襲する家系に生まれた吉田兼好。家柄のお陰で宮廷の高い官位に就いたり、仏門に入るが欲深い輩に世の中を批判。虚しさを感じるが、それこそ自分が俗に囚われていると悟る。命や人間のあり方を自然に対比させ、身を委ねる先を考えさせられる。地位の高さと責任の重さは無知、間違いを認める事をプライドが許さない。先延ばしの行為の是非、簡単な物事ほど油断をしてはいけないと漫画でも具体的にわかる。自分を見つめ直すにはよい。2018/10/13
のぶのぶ
9
教科書で習うが、名前だけ。国語の古典で数話、どんな内容か分からない。こんな時、このまんがで読破シリーズは、とりあえず、どんな内容かが分かる。今回の「徒然草」は、日々の出来事から、学んだことを示唆してくれている。う~ん、納得と思うことも多い。親の愛情、子供のためだったら盗みもするだろう、そういうことをさせない社会にしたい。社会がよいのに、悪事をするのは、本当に悪人。年相応に生活する大事ですね♪原文も読んでみたいなあ~♪2015/08/08
Ayakankoku
8
今の世界にも通ずることがたくさん。徒然草の導入には分かりやすいが、やはり古語で読んで味わいたい。2023/11/30