内容説明
そのとき、世界中から美しい悲鳴があがるだろう。珠玉の連作短編集。
著者等紹介
高原英理[タカハラエイリ]
1959年生まれ。立教大学文学部日本文学科卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士後期課程修了(価値システム専攻)。博士(学術)、1985年第一回幻想文学新人賞受賞。1996年第三九回群像新人文学賞評論部門優秀作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メタボン
23
☆☆ 死ぬと悪臭が芳香に変わったり美しい花が噴き出し幻想的な光景が広がる「愛らしい未来」。言葉を入れ替えるスプーナリズムを駆使し独特な世界を紡ぐ「れいめい」。「夢の通路」は良くわからなかった。「れいめい」の、言葉が崩壊していきつつも、なぜか古語めき祝詞のような響きになっていくところは好きだった。作風はいわゆるファンタジー界隈(今時の言い方で)だが、私の好みではなかった。2025/03/20
timeturner
7
うひゃあ。面白い。表題作、愛らしい装幀にふさわしくめっちゃキュートなのに、途中から怖くて声が出ちゃったよ。「わずかす」に連作短編ぽい3作とも、おふざけや実験なんかじゃなく日本の未来図を描いてるみたい。2025/01/06
森野あやめ
2
「愛らしい未来」「夢の通路」「れいめい」3篇収録。美しい装丁の美しい本。 個人的には「愛らしい未来」が可愛くて鋭くて好きだ。少女的美意識の結晶体といった感じ。 「れいめい」は著者の「詩歌探偵フラヌール」が好きな人にはおすすめ。 「夢の通路」を「愛らしい未来」の一部として読むか、一編の短編として読むかはお好み次第。 図書館で借りたが、買おうか悩む。 文庫化したら絶対買う。2025/02/28
🌈
1
…落ち着かず何故か怖い‥人と交わりながら笑顔になれない‥冷めた気持ちのとき頭の片隅で進む物語…。"愛らしい未来”…現実社会で悲しい事が起き‥せつない。タイトルも表装も夢物語の扉のように開いたが…2025/01/28
モリヤマ リン
1
佐賀市立図書館で借りて読了。ぬいぐるみから中綿を引きずり出し、その綿を頭に詰め込まれていくような感じがした。ふわふわしてるのに、何かが崩されていくような文章だった。2024/12/27