出版社内容情報
◆第二句集
景色は、私にいろいろなものを見せてくれた。
その時その場に見たものは、悠久の流れの中の…◆第二句集
景色は、私にいろいろなものを見せてくれた。
その時その場に見たものは、悠久の流れの中の、移りゆく景色であれば、同じものは二度となく、またすべてが目で見たものとは限らなかった。
(あとがきより)
◆自選七句
影のびて影とつながる涼み舟
また次の湾まで茂るしづかさよ
電気屋が坂を上つてくる晩夏
一艘をうつぶせに置く盆の浜
短日の灰の中より棺釘
いくたびもたそがれ水の涸れゆける
能面の並んでゐたる寒さかな
有住洋子[アリズミヨウコ]
著・文・その他
目次
水平
死者
真下
回廊
錆
端
貌
一面
著者等紹介
有住洋子[アリズミヨウコ]
1948年、東京生まれ。13年の滞米生活後、1996年より黒田杏子主宰指導の下で俳句をはじめる。その後、橋本榮治代表中心の句会に参加。現在、俳句誌「〓」同人、個人誌「白い部屋」発行。句集『残像』、散文集『閾』、『儚』。俳人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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