縁―三代寿美代句集

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784781408538
  • NDC分類 911.368
  • Cコード C0092

出版社内容情報

◆第一句集

湯ざめする女の身にもなつてみよ



この啖呵の小気味よさ。銭湯の前で長湯の男を待つ女。あ…◆第一句集

湯ざめする女の身にもなつてみよ



この啖呵の小気味よさ。銭湯の前で長湯の男を待つ女。あるいは湯宿に敷かれた蒲団の傍らで男を待つ女。そうした女の姿に仮託して、「女の身にもなつてみよ」の啖呵はこの世のすべての男どもに向けて切られるのだ。「女の身にもなつてみよ」、思えばこれがこの句集全体の放射するテーマなのである。

女のいじらしさ、男のたよりなさ、この世の理不尽を一身に負って、三代さんはこれからも俳句とともに突き進むのだ。

(序より・小川軽舟)



◆小川軽舟選

香水瓶並べし程に気まぐれも

東京は闇に飢ゑたり金魚玉

百合手向け事もあらうに嫉妬心

狐火や陶器のやうな女の背

蝌蚪に足もはや私の手に負へぬ

風船のちやほやされて割れにけり

柊の花やいつから泣いてゐた

凍蝶や何も映さぬ男の目

??に試されてゐる突き進む

序・小川軽舟

香水瓶 11

遠き日の 37

手に負へぬ 67

風船 105

思ひ出したやうに 151

あとがき

三代寿美代[ミシロ スミヨ]
昭和三十四年八月三十一日 島根県松江市に生れる
昭和五十五年?平成十七年  幼稚園教諭として出雲市斐川町(旧簸川郡斐川町)に勤務
昭和五十六年 「鷹」俳句会入会
平成二十年度 「鷹」第二十七回新葉賞受賞
現在 「鷹」同人 俳人協会会員

目次

香水瓶
遠き日の
手に負へぬ
風船
思ひ出したやうに

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