内容説明
国内外の先進的な実践現場での参与観察とインタビューから、その障壁と実現可能性を考察。支援会議、何らかの支援を必要とする当事者、周囲の子どもたち、教師、教育システムなどに注目し、事例の比較から日本の教育システムがよりインクルーシブになるためにはどうすればよいのか、検討、提言する。
目次
序章 問題の所在と調査の概要
第1部 対象地域の背景(対象地域におけるインクルーシブ教育の制度展開と制行研究)
第2部 日本の事例(誰を包摂するのか 校内会議における要支援児童とその支援の策定プロセス;共に学ぶ支援級籍児童の学校経験 排除と包摂の相克;共に学ぶ“支える子”らの学校経験 周囲からの期待への応答と抵抗)
第3部 スコットランドの事例(スコットランドにおける付加的な支援のニーズの実態;スコットランドにおける差異化の実践;スコットランドにおけるインクルーシブ教育の課題 ACEsを有する子らの学校経験)
終章 日本におけるインクルーシブ教育の実現に向けて
補章 コロナ禍におけるスコットランドの教育
著者等紹介
伊藤駿[イトウシュン]
1993年、和歌山県生まれ。千葉大学教育学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科修了(博士:人間科学)。現在、京都教育大学教育創生リージョナルセンター機構総合教育臨床センター講師、NPO法人ROJE理事。日本学術振興会特別研究員、英国ダンディー大学研究員、広島文化学園大学学芸学部講師を経て2024年3月より現職。専門は、インクルーシブ教育、ギフテッド教育、災禍の教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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