内容説明
玄奘はインドで何を証明したのか―玄奘にまつわる論理式「唯識比量」を巡る、国や時代をまたいだ議論の探究を通じ、論理と歴史の「共生」構造を解き明かす。
目次
第1章 序論(対象と方法;周縁としての因明 ほか)
第2章 唯識比量の成立と新羅における批判(玄奘伝における唯識比量の問題;基『因明入正理論疏』の唯識比量解釈 ほか)
第3章 論理式の解釈と仏教史の構想―バーヴィヴェーカの論理式をめぐって(バーヴィヴェーカの伝承の変遷;掌珍比量の東アジアにおける受容 ほか)
第4章 繰り返される三転法輪―東アジアにおける三時教判の展開(基以前の三転法輪説解釈;唐・新羅における三時教判の展開 ほか)
第5章 空有の論争と仏性論争との接続(空有論争と大安寺;相部律宗定賓の行状・思想とその日本への影響 ほか)
著者等紹介
師茂樹[モロシゲキ]
1995年早稲田大学第一文学部卒業。2001年東洋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、花園大学文学部准教授(専攻/仏教学・人文情報学・情報歴史学)。博士(文化交渉学・関西大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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