内容説明
市場への介入と完全雇用政策を主張し、自由市場政策と新古典派経済学への体系的な代替案を提示するポストケインズ派。従来難解で知られたその理論を初学者向けに平易に解説し、その政策的含意を明らかにする入門書。
目次
1 ポストケインズ派という異端
2 異端派ミクロ経済学
3 マクロ経済的貨幣サーキット
4 短期:有効需要と労働市場
5 長期:古い成長モデルと新しい成長モデル
6 おわりに
著者等紹介
ラヴォア,マルク[ラヴォア,マルク][Lavoie,Marc]
オタワ大学社会科学学部経済学科教授。カールトン大学卒業。パリ第1大学で修士号・博士号取得
宇仁宏幸[ウニヒロユキ]
京都大学大学院経済学研究科教授
大野隆[オオノタカシ]
立命館大学経済学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
好奇心の横断歩道を渡る!
2
これ良い。ポストケインズ派(スラッファ派を除く)の本質は、動学的歴史的時間を考えることと、有効需要原理を採用すること(二つは同じことを別の角度から表現しているのではないかな)。需要サイドに対応して供給サイドが調整されるという説明は、資本主義の生産性向上の表現としてとても相性が良いのだと思う。逆に言えば、セイの法則なる発想と資本主義は、水と油の関係。///後半はカレツキに偏ってる。自分はカレツキよりもロビンソンやワイントロープやラーナーやミンスキーのファンだけど、この本は好き。スラッファ派は区別するに一票。2021/12/08
好奇心の横断歩道を渡る!
1
ポスト・ケインズ派の中でもカレツキな内容が多め。簡潔で体系的で、日本語も比較的自然。教科書チックともいう。網羅的かと問われると、よくわからないが。///ただ、ポスト・ケインズ派は少数派ゆえか、スタンダードな翻訳語が確定していない感がある。消費者理論においてneedsを「欲求」と訳す人と「必要」と訳す人(本書はこっち)がいたり。wantsを「需要」と訳す人と「欲求」と訳す人(本書はこっち)がいたり。2021/11/04
TM
0
ケインズを学ぶ前に読むという本末転倒なことをしてしまったので理解は浅い
のぞみ
0
分配理論??資本家の目的が固定化されすぎでは??2010/01/19
好奇心の横断歩道を渡る!
0
すごい2022/03/18