モダン都市の系譜―地図から読み解く社会と空間

モダン都市の系譜―地図から読み解く社会と空間

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  • サイズ A5判/ページ数 335p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784779502637
  • NDC分類 291.017
  • Cコード C3025

内容説明

都市空間を構築する権力の諸相を、歴史都市・京阪神を舞台に地図と景観のなかに読み解く。

目次

地と図の往還
第1部 近代都市空間の成立(前近代都市・城下町;城下町の明治:近代都市への変貌;三都のインナーリング:都市計画の暗黒時代と言われるなかで)
第2部 モダン都市(郊外の誕生とその発展;都市計画と社会政策の時代;モダン都市の賑わい:盛り場化する商店街)
第3部 戦災と復興(戦時の都市建設:意図せざる近代化;建築疎開・空襲・戦災復興)
第4部 高度成長と現代の都市空間(バラック/スラムと住宅要求運動;スプロール・団地/インナーシティ問題;大都市の光と影)

著者等紹介

水内俊雄[ミズウチトシオ]
1956年、和歌山生まれ。85年、京都大学大学院文学研究科後期博士課程中退。博士(文学)。九州大学文学部、富山大学人文学部を経て、95年より大阪市立大学文学部、同大学都市研究プラザ(大学院文学研究科兼任)教授

加藤政洋[カトウマサヒロ]
1972年、信州生まれ。2000年、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。博士(文学)。流通科学大学商学部を経て、立命館大学文学部准教授

大城直樹[オオシロナオキ]
1963年、那覇生まれ。94年、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。学術修士。同年、日本学術振興会特別研究員(PD)。95年4月、九州大学文学部助手。同年10月神戸大学文学部助教授。現在、神戸大学大学院人文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメヲトコ

4
2008年刊。近代の京阪神を対象として、とりわけ影の部分に当たるインナーリングの空間を読み解こうとした一冊。読図がテーマであるだけに、地図が豊富に付され、町歩きに誘われます。表面的に装われるなかで不可視になっていた都市のもう一つの貌に気づかされ、都市を見る目が変わりそうです。2022/06/20

水無月十六(ニール・フィレル)

3
京阪神の都市形成過程を多角的に見る本。あとがきにもあるように、この本を片手に町歩きも面白いと思う。遊郭の整理や戦災復興の過程で形成されてきた都市。その変遷を、地図を読むこと、読図により見ていくという趣旨。小説に都市を書くにあたって参考になりそう。人文地理学の分野の本で、この本を読んで一層人文地理学に興味が湧いた。読みやすい。2015/04/18

Rollin'

2
京阪神の都市論に興味を持っているなら熟読すべき。都市の陰影がいかなる歴史的背景を持つのかが、スリリングに解き明かされる。都市計画や建築は目立つがゆえに重要視されがちだが、都市に活力を与えてきたのは、いつの時代でも悪所なのだと強く感じた次第である。人の業と都市。未来へのヒントもこのあたりにある。2009/05/15

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