フィギュール彩<br> 盗まれた廃墟―ポール・ド・マンのアメリカ

個数:

フィギュール彩
盗まれた廃墟―ポール・ド・マンのアメリカ

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年07月09日 00時00分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784779170614
  • NDC分類 901
  • Cコード C0398

出版社内容情報

知の巨人ポール・ド・マンを脱構築する!



旧大陸ヨーロッパにおいて政治的に挫折した自身の過去

を清算し、新大陸アメリカにて新たな自分自身を再創造

しようとしたド・マン。



盗む者がいれば、盗み返す者も枚挙にいとまがなかった時代。

まさにそうしたメカニズムが世界を稼働させ、

パラノイドと反知性主義が蔓延する時代に、

ド・マンはどのようなアメリカの夢を見たのか、

そしていかにして独自の脱構築戦略を練り上げたのか?

「ウォーターゲート事件」から「ソーカル事件」へおよぶ射程で、

ド・マンを中心にアウエルバッハ、パリッシュからニクソン、

ポー、ホフスタッター、アーレント、メアリ・マッカーシー、

バーバラ・ジョンソン、オスカー・ワイルド、

マージョリー・ガーバー、そして水村美苗におよぶ

テクストが縦横無尽に読み解かれる。



アメリカ文学思想史最大の謎にアメリカ研究の第一人者が挑み、

学者批評家ポール・ド・マン自身を「脱構築」する、

エキサイティングな論考!



※ 著者、三年振りの単著! 特に第三部は、書き下ろし 130 枚!

『メタフィクションの謀略』(筑摩書房、 1993 年)、

『メタファーはなぜ殺される』(松柏社、 2000 年)に続く

批評理論研究の新たなる展開!

【主な目次】

第一部 盗まれた廃墟 ――アウエルバッハ、ド・マン、

パリッシュ――

  第一章 戦場のディコンストラクショニスト――暗号学と文献学

  第二章 修辞学の復権――または荒野に棲む魑魅魍魎

  第三章 ミメーシスの逆説――または「文学Z」の野望

第二部 水門直下の脱構築――ポー、ド・マン、ホフスタッター――

  第一章 陰謀理論から反知性主義へ

  第二章 ラカン、デリダ、ド・マン――「盗まれた手紙」論争再考

  第三章 盗まれたテープ、盗まれたミサイル 

  第四章 真実の夢盗人  

第三部 鬱蒼たる学府――アーレント、ド・マン、マッカーシー――

  第一章 イスラム国時代のアイヒマン 

  第二章 ある亡命ジャーナリストの肖像 

  第三章 リヴァーサイド恋物語

第四章 アメリカ大学小説の起源――『鬱蒼たる学府』を読む 

  第五章 イカルスの帰還 

第四部 注釈としての三章――ワイルド、水村、ジョンソン――

  第一章 箴言というジャンル――ソーカル事件の余白に  

       1 あるダンディの秘訣 

       2 不愉快な嘘か、難解な真実か 

       3 ファッショナブルの文学 

  第二章 アレゴリーはなぜ甦る――水村美苗のポール・ド・マン 

  第三章 人造美女の墓碑銘――バーバラ・ジョンソンの遺言―― 

        1 アメリカ的批評のスタイル

  2 墓碑銘文学の伝統

  3 モーセの娘たち 

  ポール・ド・マンのアメリカ文学史年表

  索引

巽 孝之[タツミ タカユキ]
たつみ・たかゆき
慶應義塾大学文学部教授(アメリカ文学、現代批評理論)。
1955 年、東京生まれ。
コーネル大学大学院修了(Ph.D, 1987)。
日本英文学会監事、日本アメリカ文学会会長、
アメリカ学会理事、
北米学術誌 The Jourrnal of Transnational American Studies
編集委員などを務める。
● 主著に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房、
1988 年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、
『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995 年度福澤賞)、
『アメリカン・ソドム』(研究社、2001 年)、
『リンカーンの世紀』(青土社、2002 年)、
『「白鯨」アメリカン・スタディーズ』(みすず書房、2005 年)、
『モダニズムの惑星』(岩波書店、 2013 年)、
Full Metal Apache (Duke UP, 2006) など多数。

内容説明

知の巨人ポール・ド・マンを脱構築する!「ウォーターゲート事件」から「ソーカル事件」へおよぶ射程で、ド・マンを中心にアウエルバッハ、パリッシュからニクソン、ポー、リチャード・ホフスタッター、アーレント、メアリ・マッカーシー、バーバラ・ジョンソン、オスカー・ワイルド、マージョリー・ガーバー、そして水村美苗におよぶテクストが縦横無尽に読み解かれる。アメリカ文学思想史最大の謎にアメリカ研究の第一人者が挑むエキサイティングな論考!

目次

第1部 盗まれた廃墟―アウエルバッハ、ド・マン、パリッシュ(戦場のディコンストラクショニスト―暗号学と文献学;修辞学の復権―または荒野に潜む魑魅魍魎;ミメーシスの逆説―または「文学Z」の野望)
第2部 水門直下の脱構築―ポー、ド・マン・ホフスタッター(陰謀理論から反知性主義へ;「盗まれた手紙」論争再考;盗まれたテープ、盗まれたミサイル;真実の夢盗人)
第3部 鬱蒼たる学府―アーレント、ド・マン、マッカーシー(イスラム国時代のアイヒマン;ある亡命ジャーナリストの肖像;リヴァーサイド恋物語;アメリカ大学小説の起源―『鬱蒼たる学府』を読む;イカロスの帰還)
第4部 注釈としての三章―ガーバー、水村、ジョンソン(箴言というジャンル―ソーカル事件の余白に;アレゴリーはなぜ甦る―水村美苗のポール・ド・マン;人造美女の墓碑銘―バーバラ・ジョンソンの遺言)

著者等紹介

巽孝之[タツミタカユキ]
慶應義塾大学文学部教授(アメリカ文学、現代批評理論)。1955年、東京生まれ。コーネル大学大学院修了(Ph.D、1987)。日本英文学会監事、日本アメリカ文学会会長、アメリカ学会理事、北米学術誌The Journal of Transnational American Studies編集委員などを務める。主著に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房、1988年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995年度福澤賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akuragitatata

0
僕はポール・ド・マンを尊敬したい。詐欺師同然の出版人であり、大学教授であり、差別主義者だった。失職したあとはベルリッツでフランス語の教師をし、脱構築批評をもとに倫理を問いつづけ倫理の果てに修辞を問うたこの思想家の、香具師としての、魔術師としての側面を愛したい。巽孝之という批評家/研究者は日本でもっとも信頼のおけるエッセイストであり英文学批評の輸入者である。巽を通じてみるド・マンは、その非道徳的な背中で倫理を背負い、罪人の身で脱構築批評を掲げる愚かな旗手だった。それを愛する力がほしい。僕は信者である。2017/07/15

渡邊利道

0
アメリカの文芸批評・文化批評・哲学研究における脱構築ブームを牽引したベルギー出身の亡命者ポール・ド・マンの生涯と業績を、同時代の社会事象・人間関係を詳細にたどりながら分析して、抽象概念がレトリックとして用いられるある種の「文章」の性質について考察する歴史的な試みとして読んでいく。大変わかりやすく、面白い批評理論についての論考。ド・マンをめぐる言説がこんなに明快に整理されてしまってよいのだろうかという疑問さえ浮かんでくる快刀乱麻な知的快感に満ちた本。2016/07/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10798540
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品