出版社内容情報
新しいシャーロット・ブロンテ像を問う好著!
シャーロットの作品と人生の関わりを読者に分かり易く伝える。本書は入門書ながら、最近の文学理論や批評を踏まえて独自の分析を行い、特に力関係──家族内、社会階層間、男女間──に重点をおいて議論を進め、作家の奥深さを剔っている。
「原書の裏表紙」より
シャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』は世界で最も有名な小説のうちの一つです。1847 年の出版以来、ヒロインの困難と誘惑への激しい反応は、熱心な読者を捉え続けてきました。けれども『ジェイン・エア』がシャーロット・ブロンテの唯一の小説なのではありません。この本は、シャーロットの豊潤な初期作品から、心をかき乱される最後の小説『ヴィレット』までの進展をたどっています。最終章は、シャーロット・ブロンテの世間的な人気と学問上の名声の変動と、彼女の作品の様々な改作や模倣について検討しています。小説をシャーロット・ブロンテの人生と時代という文脈に置いて読んで、ストンマンは、シャーロットが力関係、――家族内であれ、階級間であれ、男女間であれ――に常に関わり合っていたことと、シャーロットがこのようなことを探求した時の語り口の変化の策略を強調します。原典の頁ごとの言葉に丁寧に寄り添っている一方で、この本は、フェミニズム、文化的唯物論、ポストコロニアリズムという批評の観点によって、命を吹き込まれています。
内容説明
シャーロットの作品と人生の関わりを分かりやすく解説する入門書ながら、最近の文学理論や批評を踏まえて独自の分析を行い、特に力関係―家族内、社会階層間、男女間―に重点をおいて議論を進め、作家の奥深さをえぐる。
目次
第1章 幼少期と初期作品
第2章 『教授』
第3章 『ジェイン・エア』
第4章 『シャーリー』
第5章 『ヴィレット』
第6章 読者及び翻案者
著者等紹介
ストンマン,パッツィ[ストンマン,パッツィ] [Stoneman,Patsy]
英国ハル大学英文学名誉教授(Emeritus Reader in English)で、ブロンテ協会副会長である
樋口陽子[ヒグチアキコ]
文学博士。元鹿児島国際大学国際文化学部教授、元鹿児島国際大学大学院国際文化研究科教授。1983年より英国ブロンテ協会終身会員、1988‐9年ケンブリッジ大学英文科訪問研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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