出版社内容情報
日本が生んだ最大の国際詩人、ヨネ・ノグチの処女詩集邦訳版!
文字通り弱冠、20歳の日本青年による小さな英語詩集である。
アメリカの大自然の中で自分の「生」を確認しながら、
自分が背負える限りの東洋的文化と日本的感性をもとにして、
その「生」を「詩的」に飛躍させようとしている。
全50篇、一見何の筋道もなく進みながら、
結局は、日米の「あいだ」に生きる一青年の心のドラマを
展開して見せている。
日米文学史上、稀有の詩集。全篇英文・和文対訳!
内容説明
日本が生んだ最大の国際詩人、ヨネ・ノグチの処女詩集邦訳版。日本がようやく近代化し始めた明治期に渡米し、わずか3年足らず、20歳の日本青年が書き上げた詩集は、アメリカの文壇に鮮烈な衝撃をもたらした。アメリカの大自然の中で自分の「生」を確認しながら、自分が背負える限りの東洋的文化と日本的感性をもとにして、その「生」を「詩的」に飛躍させようとしている。日米の「あいだ」に生きる一青年の心のドラマを、独自の英語表現でダイナミックなエネルギーをもって欧米の読者に迫った、日米文学史上に稀有の詩集。
目次
私自身に還る
僕は何処へ行く
恐れを知らない真っ直ぐな雨
月の貴婦人
この世界は確たるものか
サーベルのような鋭い風が吹く
ただ独り
ああ、雨だった!
名もなき詩人に
ああ、空しい!〔ほか〕
著者等紹介
ヨネ・ノグチ[ヨネノグチ]
野口米次郎。詩人。1875年12月8日愛知県海東郡津島町(現津島市)生まれ。1893年、18歳直前で単身渡米。サンフランシスコやその近郊でスクールボーイなどをしながら、邦字新聞の配達や、英字新聞の翻訳などに携わる。その後オークランドの詩人ウォーキン・ミラーの書生となり、ポー、ホイットマン、エマソンらの作品に親しんで詩壇への登場の力を養った。渡米後3年目に第一詩集SEEN & UNSEEN(1897年)を出版、1902年にロンドンへ渡り、詩集From the Eastern Sea(1903年)を自費出版。1904年帰国、翌1905年から母校、慶應義塾大学で教鞭を執る
星野文子[ホシノアヤコ]
国際基督教大学大学院博士後期課程アーツ・サイエンス研究科修了。博士(学術)。和洋女子大学人文学部国際学科英語文化コミュニケーション専攻助教。ヨネ・ノグチ学会事務局長
堀まどか[ホリマドカ]
大阪市立大学文学部文化構想学科アジア文化コース准教授。博士(学術)
羽田美也子[ハダミヤコ]
日本大学、都留文科大学非常勤講師。博士(国際関係)
亀井俊介[カメイシュンスケ]
1932年生まれ。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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