出版社内容情報
日中戦争下の1939(昭和14)年、世界一周旅行の途上、「神々の国」日本を訪れたポルトガル人作家が昭和という時代の本質を鋭く見抜いた貴重な記録。写真多数。
目次
序章 日本史の概略
第2章 入国、神戸編―瀬戸内海の船旅・神戸の町
第3章 関西編
―大 阪、巨大な「監獄工場」
奈良、中国兵との戦いに出発する兵士の祈り
京都、神々しく、永遠に変わることのない都
第4章 関東編
―東京、アメリカの影響下にある街
歌舞伎、真に日本的な国民演劇
吉原、世界でただ一つの博物館のある町?
日光、日本で最も美しい場所の一つであるが…・
横浜、古い町は1923年の大地震で破壊された
鎌倉、かつてはこの巨大な像は大きな寺院の中にあった箱根、富士のふもとの美しい町
終章 日本とアジアの旅を終えて
解説―昭和という時代の「死に至る病」を理解できる書―保阪正康
内容説明
日中戦争下の1939(昭和14)年、世界一周旅行の途上、日本を訪れたポルトガル人作家が見たものは、昭和という時代の「死に至る病」であった…。世界を震撼させた「神々の国」日本。開国からわずか70年後に世界最強の軍事同盟に戦いを挑むまでにどのようにして変貌したのか。
目次
序章 日本史の概略
第2章 入国・神戸編(瀬戸内海の船旅と入国手続き―日本を訪れる者が最初に出会う驚きの風景;神戸の町と日本人の生活―西洋と東洋が結合した清潔な街)
第3章 関西編(大阪―巨大な「監獄工場」の労働者たち;奈良―中国兵との戦いに出発する兵士の祈り;農村訪問―日本家屋の優美さは、ほとんど見られなかった ほか)
第4章 関東編(東京―アメリカの影響がすべてにおよんでいる街;夜の街を訪問―縁日とアラブのバザールの様相が混然一体;歌舞伎を鑑賞―真に日本的な国民演劇 ほか)
終章 日本とアジアの旅を終えて
著者等紹介
カストロ,フェレイラ・デ[カストロ,フェレイラデ][Castro,Jos´e Maria Ferreira de]
1898年、ポルトガル北部のアヴェイロ県サルゲイロスで生まれる。8歳の時、父を亡くし、初等教育を終えたあと、12歳でブラジルのベレンに移住。アマゾン奥地のゴム林で4年間、ゴム樹液採取人として生活を送った。1919年、ポルトガルに帰国、文筆活動に入った。ブラジル・サンパウロ州での貧しいポルトガル人移民の実態を描いた小説『移民』(1928)で注目を浴び、続いて自らのアマゾンでの移民体験をもとに発表した『大密林』(1930)は14か国語に訳され、名声は世界的に広まった。1951年にノーベル文学賞候補になった。1974年没
阿部孝次[アベコウジ]
1957年大阪市生まれ。東京大学教養学部卒。1982年からマドリード・コンプルテンセ大学留学。現在、読売新聞記者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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