出版社内容情報
墓を掘り起こし八雲は思考する
八雲が記した数々の“死”と“屍”、「物語をねだる者」と「語り部」たち、レキシントンの古屋敷を舞台に語られた幽霊譚、ディオダティ荘の夜を彩る怪奇談義、前世の記憶を持つ少年・勝五郎の転生、火星に運河を見つけた男・パーシヴァル・ローウェルとの出会い…
小泉八雲を彩るエピソードはあまりに刺激的でファンタジーじみている。しかし、それらは果たして「真実」なのか──
大塚英志の決定版・八雲論。
初めて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に触れる読者に捧ぐ、八雲と八雲の物語を愉しむための必読書。
決してファンタジーと現実を混同してはならない。
だから、私たちは八雲という死者のファンタジーを“理解”してはいけない。
それは死者の擬人化であって、私たちが読んでいるのはあくまでも「偽八雲」なのである。(本文より)
【目次】
内容説明
大塚英志の決定版・八雲論。初めて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に触れる読者に捧ぐ、八雲と八雲の物語を愉しむための必読書。
目次
序 八雲とアリス
1 八雲とある殺人の記録
2 八雲とレキシントンの幽霊
3 八雲とゾンビ
4 八雲とフランケンシュタイン
5 八雲と勝五郎の転生
6 八雲と火星に運河を見つけた男
終章 八雲と固有信仰
著者等紹介
大塚英志[オオツカエイジ]
まんが原作者。最近、小説家に復帰。評論として『「捨てた子たち」の民俗学 柳田國男と小泉八雲』(角川学芸賞受賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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