内容説明
デューイの民主主義と教育の思想の今日的意義を、エマソンの「道徳的完成主義」と対話させつつ探究し、民主主義と教育の危機に対して、エマソンの“内なる光”の思想をもって応える。1980年代以降のローティ、パトナム、カベルらの論争を踏まえ、公共世界を内側から照らし出す「生き方としての民主主義」の思想へ、変容・転換・再生をはらむ「教育としての哲学」へ、プラグマティズムの批判的再構築を試みる本書は、独創的な地平を切り拓き、欧米の哲学界・教育哲学界で高い評価を得た。
目次
第1部 プラグマティズムの今日的評価―デューイの「終わりなき成長」をめぐって(「民主主義と教育」の光を求めて;「終わりなき成長」への挑戦―ヘーゲルとダーウィンの間のデューイ)
第2部 エマソンの道徳的完成主義―プラグマティズム批判の再構築(デューイとエマソンをめぐる論争―ヘーゲルとダーウィンの彼方のデューイ;カベルによる「エマソンの道徳的完成主義」―デューイとエマソンの近親性;「子どもの声」の問題―デューイとエマソンの距離)
第3部 「内なる光」の覚醒―プラグマティズムの再構築(「内なる光」にみるデューイの転換―成長の円弧を超えて;「内なる光」の喪失―プラグマティズムと悲劇的なものの超越;「内なる光」と完成主義の教育)
著者等紹介
齋藤直子[サイトウナオコ]
京都大学大学院教育学研究科、准教授。コロンビア大学Ph.D.(2000年)。専門はプラグマティズムを中心とするアメリカ哲学、教育哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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