内容説明
古代の天皇誕生から現代の日本社会までを貫く法則とは?歴史学がたどりついた日本論の最高地点。
目次
第1章 古代篇(起源の天皇は女帝だった;豪族チャンピオンとしての大王 ほか)
第2章 中世篇(バッファーの多すぎる国;イエ制度は自然ではない ほか)
第3章 近世篇(東アジアと日本の動乱はつねにリンクする;徳川氏がコピーした皇祖皇宗の神話 ほか)
第4章 近代篇(幕末は不真面目な改革の起源;西洋化できずに中国化した明治 ほか)
第5章 戦前篇(第一次世界大戦に起源を見る;大正デモクラシーは議会制不信の起源 ほか)
第6章 戦後篇(敗戦まで続いていた権門体制;挫折した「天皇に代わるもの」の夢 ほか)
著者等紹介
東島誠[ヒガシジママコト]
1967年生まれ。聖学院大学人文学部教授
與那覇潤[ヨナハジュン]
1979年生まれ。愛知県立大学日本文化学部歴史文化学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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フジマコ
35
松下幸之助さんや井深大さんのような、今で言うアントレプレナーは歴史小説を好んで読んだと言います。僕は今、小説を読まないので、今のステージを卒業できたら歴史小説を読みたいと思ってるんですね。司馬遼太郎さんとかの。その布石として、日本という国はいつできたのか、それから今までどんなことが起きたのかってことを勉強したくてこの本を手にしました。日本という国の起源は大化の改新前の推古天皇の時か、律令制度が制定された時の持統天皇の時か、主張が分かれるそうです。そんな話を聞いているとすごいロマンを感じて興奮します!2014/03/27
きいち
26
ほわあ、歴史学って、こんなにアクティブな学問だったんだなあ、と改めて感じ入る。それは、二人が立脚する「事実」の豊かさ、深さによるもの。だから一つのストーリーに固執せずにすむのだし、何通りもの歴史が描けることを前提にしてるから対話のテンポもいい(ついてくのは大変)。特に東島が「歴史学史」に意識的なおかげで、その時その時の定説と、現在を含むそれを読んでる「今」が時間を超えてリンクし、それもまた楽しい・・いや、楽しいではすまないな、自分の守備範囲でも、その「歴史認識」じゃ浅いぞ、と突かれているようだ。イタイや。2014/01/27
翔亀
23
歴史学って面白いと大興奮! 大胆な主張と読み易さという対談の利点、歴史学者ならでは緻密な考証、最新学説の要を射た紹介(引用文献の紹介も親切)と、中身がぎっしり詰まった会心作ではなかろうか。構想力に富む若手の両者だが史料に強い中世史の東島と現代思想に強い現代史の與那覇という組み合わせもいい。中世の朱印にインパーソナルな近代行政の起源、秀吉にバウチャー制という民間活力の起源、享保の改革に「自己責任論」という排除の起源、をと今の日本の起源を探りながら古代から現代まで辿る。現代日本の閉塞感に風穴を開ける傑作■952014/02/06
魚京童!
18
頻りに諸悪を造し、一善も修めたまはず2014/08/03
mazda
13
途中断念…。正直内容も期待していたものとは違ったような気がします…。2016/12/29