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内容説明
愛する男を失くした岸本波瑠は、彼の9歳の息子・桐島椢とあてのない旅に出た。奇妙なことに、椢は自分の中に父親がいると言い、そして時おり本物の彼のように振る舞った。不思議で幸せな三人の生活。だが、幼い椢と他人の波瑠が長く一緒にいられるはずもなく、逃避行は悲劇的な結末を迎えた―。それから10年、あの日姿を消した波瑠を、椢はずっと捜し続け…。時をかけ、三人の想いが絡み合う不思議な愛の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
69
泣きました。残されるって、辛いね。波瑠の喪失感が胸に迫ってきて、苦しいほどでした。2013/10/13
楓
54
どちらかというとブラック凪良の方が好きなので、好きな作品ですが、二人の出口があるのかないのかわからない逃走劇的なところは、「天涯行き」を彷彿とさせた。でも切なさをびんびん感じさせるところはさすが凪良さん!エピローグは 賛否ありそう。私は違う手法が良かったんじゃないかな、とか感じてしまった方ですが。携帯を海に投げ捨てるとこは切なかったー!でもああしないと、きっと次には進めないし、裕也にずっと縛られ続けられるんだろう。あれでようやく裕也の死を受け止める事ができたんだもんね。10年は長いわ。2013/11/01
那義乱丸
52
哀しくて苦しくて切なくて、そして、温かかった。波瑠と椢と裕也。早々に一人欠けてしまうという死にネタ故にずっと涙でウルウルしながら読み続けねばならなかったけれど、それでも引き込まれたのはたえず裕也の存在を感じられたから。これはまさしく3人の愛の物語。滂沱の涙となった終盤の不思議展開には涙しつつもその必要性に少々疑問を持ったのだけど、でも、これがあったからこそ波瑠も裕也も過去の想いに結びをつけることができ、そして波瑠と椢の未来へと続く道に笑顔で一歩を踏み出せたのだと思う。物語を優しく彩るムクさんの絵も素敵。2013/09/21
タビサ
43
切ないけど、泣けるほどでは無く、どちらかと言えば苦手な話でした。子供ながらに父親の死で波瑠が壊れないように、一生懸命な姿は涙を誘うけれど、波瑠がその件で4年もの実刑と言うのも何だかな~。結局10年後に再会した二人だけど、椢は波瑠が好きって気持ちを持ち続けていて、俺が波瑠ちゃんを守ると言う割に全然守れてないじゃんと感じてしまうのは私だけだろうか?波瑠の犯罪者とされた誤解は解かれないの?椢は伯父と伯母に波瑠についての誤解をちゃんと話合わなくても良いのか?なんだかモヤモヤ。波瑠には幸せになって欲しい。2016/06/13
きょん
34
たぶん泣かされるな~と分かってても泣かされました。受の「自分が生きる事も含めて好きな人以外どうでもいい」という恋愛体質タイプって近くにいたら苦手なんだけど、お話の中だと愚かだが可愛い人に見えてしまうから不思議だ。そして最後の伯父さん夫婦とのシーンの後「土下座は卑怯だ」という攻めのセリフにはうならされた。2013/09/22
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