内容説明
くまのベルナルさんには友だちがいません。いつもひとりぼっちです。ある日、ベルナルさんのぼうしにキツツキが穴をあけて…。繊細な絵でつむぎだす、やさしい物語。
著者等紹介
いまいあやの[イマイアヤノ]
1980年ロンドンに生まれる。イギリス、アメリカ、日本で育つ。武蔵野美術大学出身。2003年、2004年、2005年、2006年、2009年、2012年にボローニャ国際絵本原画展に入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
138
んっ、なんだこの帽子?寸法間違えてないか!?そんな風に思ってしまうほど、ベルナルさんの帽子は高いのだ。しかも、どんどん帽子が高くなっていくんですよね。でも、それには訳があるのです。帽子好きだけど人付き合いが苦手なベルナルさんと、ベルナルさんの帽子を気に入ってしまった鳥たちの、奇妙だけど、愛らしい物語が、そこにはあるのです。ひとりでいるのは理由があるんですよね。だからこそ、ひとりでないことを知ると…。もう以前には戻ることはできないんですよね。2014/03/10
匠
137
いまいあやのさんの絵本を読むのはこれで2冊目だが、描かれる絵の中のインテリアや空気に清潔感があってとても好きだ。読んでいると不思議に心が落ち着いてくる。そしてベルナルさんが鳥たちに見せる大らかな優しさにも、すごくあたたかい気持ちになれた。帽子がどんどん高くなっていく時点で充分ファンタジーなんだけど、この作品は孤独を愛するフリをしていたベルナルさんの、気持ちの変化がポイントで。季節とともに鳥たちと共存することの楽しさに気づいた彼の気持ちが、地中深くに根差したんだなって解釈できるラストがとても素晴らしかった。2014/08/14
シナモン
122
こんな風に鳥たちと友達になれたら素敵だな。繊細で優しいタッチの絵に穏やかな気持ちになりました。2022/06/16
おくちゃん🌹柳緑花紅
85
いまいあやのさんの繊細で美しい絵にぞっこんです。冬眠からキツツキさんのノックの音で目覚めた熊のベルナルさん。起き上がって開けたドアの向こうに・・・・わくわくしながらページを捲ると、わぁ~。ベルナルさんも、美しい鳥たちもとても幸せです。鳥さんたちがとまっているあの木もこの木ももしかしたらベルナルさんの帽子なのかもしれません。キツツキさんは沢山の出会いの扉を開けてくれたんだね。2015/09/22
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
78
初めての作家さんでしたが、ファンタジックなかわいい絵とやさしいストーリーに魅了されました♪ 絵の細部に遊び心があるところが好きです。表紙を開いて見返し、中扉と頁を繰る行為がすでに物語の入口になっています。いつも独りぼっちで過ごしていたクマのベルナルさんのところに、とても不思議な形でやってきて、そして唐突に去っていった友だち。その時の心模様を想像すると、胸が痛くなります。友だちと一緒に輝く海を眺めた夏の終わり。寂しい秋。沈黙の冬。そして誰かのノックの音……。季節の移り変わりがとても魅力的に描かれています。2014/09/27
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