内容説明
『ALWAYS三丁目の夕日』『永遠の0』『STAND BY ME ドラえもん』そして『海賊とよばれた男』―日本の映像業界を牽引する、トップ映像制作集団の全貌が明らかに!
目次
第1章 白組とその時代―小川洋一(白組副社長)
第2章 白組のクリエイティヴ・タレント(映画(一)山崎貴―人間的であるからこそヒトの憧れを描ける
映画(二)渋谷紀世子―VFXという領域の確立
CG(一)八木竜一―楽しんだほうがいいじゃん
CG(二)花房真―これが仕事になったら面白いだろうな
TVシリーズ 岩本晶―映像の勢い)
第3章 白組への期待(阿部秀司―必然としての邂逅;沢辺伸政―フレンドリーだけどテコでも動かない;川村元気―まったく変わらないでこのままでいてほしい)
第4章 その歴史とイデオロギー―島村達雄(白組社長)
終章 白組 過去・現在・未来
著者等紹介
公野勉[クノツトム]
1967年生まれ。映画プロデューサー。文京学院大学経営学部教授、日本大学法学部新聞学科講師。元東京大学大学院情報学環特任准教授。円谷プロダクション、東北新社で制作事業、ギャガ・コミュニケーションズでの配給事業の後、日活の配給・製作担当取締役、GONZOデジタル映画配給担当、タツノコプロダクション取締役。現在、大学にてコンテンツ産業リノベーションのための研究室を開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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富士さん
2
島村社長のインタビューが最高で、震えました。東映動画1期出身のCMアニメーターである社長の経歴は、初期の東映動画の在り方から見れば商業アニメと同等に扱われるべき重要な流れが今日に至る歴史と重なるものであって、それを記述することは商業アニメと分岐した後、日本のアニメ史に必須でありながら黙過しがちな部分を明らかにする重要な仕事だと思います。それに、本書では著者が予備知識を踏まえ、しっかりした目的意識を持ってインタビューに臨んでおられるので、ただの証言集を超えて、ひとつの著書として読めるるものにもなっています。2017/11/11
ハンギ
1
すごく面白かったです。白組は近年だと庵野版ゴジラとか進撃の巨人、寄生獣などを手掛けていたり、特殊効果をやっていたりしてます。イケている会社さんの一つです。もとはCMの会社だったみたいですが、バブル崩壊の影響からか、自社作品開発へと乗り出したみたいです。コミュニケーションを重視する社風のようで、そこは興味深かったです。山崎貴監督のインタビューも入っているのですが、どちらかというとプロデューサーみたいですね。制作四部部長の小森さんのインタビューも見たかったのですが、残念でした。いつか読みたいですね。2017/01/01
まり☆こうじ
0
日本映像技術発達史におけるVFXの歴史を理解する上で欠かすことができない白組の実像がこの一冊で白日の下に!特撮愛好者にとっては必読の書。さらに、これ実は円谷プロ批判の書でもあって、なかなかの問題作ですね。究極的には両社が合体すればコンテンツと技術とクリエイターを揃えた最強のプロダクションになれるよね。2019/09/29