出版社内容情報
ようこそ、物語のカーニヴァルへ。
本書では、ごく短い物語を、数多く集めました。
寄稿者各氏には、短いこととは別に、もうひとつお願いをしました。
「本について、または本のある場所についての物語を書いてください」
そして、二十七名の作家による短い物語が、この一本の本棚に収まりました。あなたが今いるのは、その不思議な本棚の前なのです。
どうぞごゆっくりお楽しみください。
第二回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテスト入選作品を収録。全編書き下ろしの別冊『幻想と怪奇』を、ここに再び。
【収録作家(五十音順)】
相川英輔/朝松健/芦辺拓/飛鳥部勝則/荒居蘭/石神茉莉/
石原三日月/井上雅彦/植草昌実/江坂遊/織守きょうや/
粕谷知世/勝山海百合/菊地秀行/北原尚彦/坂崎かおる/
澤村伊智/斜線堂有紀/高井信/高野史緒/立原透耶/
西崎憲/西聖/深田亨/三津田信三/木犀あこ/森青花
内容説明
27作家書き下ろし競作集。第二回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテスト入選作品収録。
目次
第1部 不思議な本棚(図書館にようこそ;怖しい本;書店と古書店;魔法の本;「本」といえば「台本」;本の世界への旅;名著必録;古籍異聞;雑誌の愉しみ;本という小宇宙;いつも傍に本が)
第2部 第二回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテスト入選作(最優秀作;優秀作)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
64
ショートショートというにはちょっと長めの短編集。今回は本をテーマに百花繚乱、様々な作家が競い合うアンソロジーである。お目当ては最近嵌りだした飛鳥部勝則、相変わらずファム・ファタルな少女趣味が横溢してて満足。澤村伊智は存在しない本の論争で思わず本自体を読みたくなるし、三津田信三は相変わらず虚実の境がわからなくなる作品。新人の発掘コンテストで目に付いたのは「おいしいおいしい全て焼き」。大判焼きを巡っての諧謔じみたやり取りが着地するシーンまで才能に溢れてるな。作家なら偏愛する様々な形の本を楽しむ事が出来ました。2024/08/19
あたびー
43
新紀元社のショートショートコレクション第2弾。錚々たる執筆陣が本をテーマにした作品群を寄せている。これ程様々な形を提示されると目が眩むようだ。第2回コンテストの受賞作も収録されている。どれも素晴らしかった。ショートショートと言うよりむしろ短篇小説と言った方が似合うような雰囲気のあるものもあった。2024/08/08
らすかる
26
ショートショートカーニヴァル、とありますが贅沢にも27作家さんの作品があるので結構ボリューミーです。でも色々な作品、未知の作家さんに出会える楽しみは捨てられない🎶 ショートショートコンテストの受賞作品も読めるのでさらにお得感🎶2024/10/15
5〇5
7
「ショートショート特集のテーマは、”本について、または本のある場所についての物語”。全編書下ろしで楽しめたわ」 「本好きの我々にとっては、まさにドンピシャの特集だな」 「何しろ好き過ぎて図書館を本棚代わりに使ってるくらいだものね」 「もっとも好きに並び替えができない本棚だけどね」2024/08/13
7a
4
本をテーマにした短編幻想小説集。巻末にはコンテストの入賞作もついている贅沢な一冊。斜線堂有紀さんは以前読んだ作品もそうだったが書物が焼けることに何か美を感じる人なのかも。不遜ではなく愛するが故に。「李賀書房」紙魚の一人称語りというのが斬新過ぎる。終わり方の虚しさも紙魚ならでは。「降霊本」まだこの世にない本を作り出してくれるという素晴らしく悪魔的な書物の使い道の何と俗っぽいこと(笑)。「ラビリンス」読んでいるうちに、あれこんな名前だったっけとかこの人誰だったっけ、とか戻ることよくあるな〜。2025/10/01
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