内容説明
幕末動乱期尊攘浪士を震え上がらせた男の真実の姿とは?強く優しく時には涙も見せる人間土方を描いた力作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
49
その生涯、彼のどこに焦点を当てるかで全く与える印象が違ってくる。例えどんな印象を与えられたとしても個人的に土方歳三という人物には畏怖と尊敬、どこまでも探求したいと思える興味が尽きない。戦上手で女にモテる、風情を感じながら句を詠む洒落もの、隊を先導するその姿は鬼でもあり仏でもあり、誠のラストサムライを北の地にまで演じきった、日野のバラガキ。試衛館時代からその生涯を閉じるまでの怒涛の生涯を小説化した一冊。詳しく書かれていない戦の様子から、史実として立証されていることだけを意識して書くという著者の意思を感じた。2023/09/13
小雀✡ずーっと積読減強化月……
27
著者曰く『燃えよ剣の土方歳三は美化され造られた歳三と言う気がする。自分が書くのに心がけたのは実在の人物を意識する事』だそうですが、他者の土方像を意識し、実在の人間に拘るあまり、描かれている土方歳三の軸がブレブレで最期までこの著者が描きたかった土方歳三が見えなかった。特に目新しい解釈があるわけでも無いし、兵数データや名前だけ列挙して頁数は増えてても歴史的事実はかなりすっ飛ばしているので新選組を知りたい人には不向き。伊庭八郎、鉄之助、相馬主計、野村利三郎などを前振りも無く突然登場させるなど姑息な感じもした。2018/11/20
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