内容説明
いまあなたに贈る平和の詩編、150余編の原爆の詩。
目次
一九四五年八月の少年少女(先生のやけど(かくたにのぶこ)
げんしばくだん(中村月江)
ピカドン(横本弘美) ほか)
原子雲の下の詩人たち(慟哭(大平数子)
失ったものに(大平数子)
風(大平数子) ほか)
平和への願い(生(峠三吉)
呼びかけ(峠三吉)
戦争(松井好子) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さわたり
1
2011年、日本人は昨日まで存在したものがあっという間に失われる経験をした。1945年の、そこにあったであろう息づかい、苦しみ、恐怖、怒り。戦争の痛みも、震災の痛みも、年月が過ぎれば風化する。綺麗事ではなく、自分は後世にどう伝えよう。2014/08/04
ホレーシオ
0
広島の平和記念資料館で買いました。中学二年の文化祭で、担任だった国語の先生がこの詩集を元に朗読劇を作りたいと仰り、それを実行したことを今でも鮮明に覚えています。峠三吉の「序」「八月六日」原民喜の「コレガ人間ナノデス」「水ヲ下サイ」、大平数子の「慟哭」等私が原爆の怖さ悲惨さを最も強く学んだのはこれらの詩を通してでした。教科書や資料集では伝えられない物を伝える言葉たちの数々をもっと次の世代に残さなければと思いを強くいたしました。2014/05/05
HOUKAGO
0
小学生から詩人まで、被曝した人もサバイブした人も、ストレートに言葉が降り注いで居た堪れなくなる。現実を直視するというのは、簡単なことではないが、何も見ないようにして生きることは過ちを繰り返すことになる。なによりも、人間がすることが一番恐ろしいのだと思い知る。人ってこういうものなんだと知らずに生きることの方が恐ろしい。2022/08/10
紙魚
0
詩が読みたいと探しているときに見つけた。 原爆が落とされた当時の様子を表す詩集。周り全てが燃えてしまって、家族も散り散りになり、焼け爛れた人々が呻いている中、自分も死ぬかもしれない恐怖に晒され続ける苦痛がどれほどのものかなんて、きっと本当の意味での理解はしきれないだろう。 東京をトーキョーと書くのと、広島をヒロシマと書くのは違う、というような話があり、すぐにピンと来ず、そんな自分に危機感を覚えた。自分は戦争を体験していないからこそ、その恐ろしさを理解するよう努め続けなければいけないと感じた。2021/07/04
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