内容説明
本書に集積された症例は、手作り風の技法からシステム論に基づくもの、精神分析的家族療法までそのよってたつところは多様であるが、いずれも家族に対する理解とはたらきかけによって長期にわたる治療を支え、家族の変化と患者の社会適応をもたらすプロセスを具体的に示している。
目次
「境界例」の家族療法―序説に代えて(総論)
家族成員の育ちなおりを支えた治療者―家族統合促進機能に果たしたその象徴的および実際的役割 事例
家族療法竹庵風 事例
ある境界例の家族療法的アプローチ 事例
ステューデント・アパシー、境界例、家族療法的視点 事例
境界例と思われる少女とその家族 事例
ヒステリー機制が顕著に認められた女子境界患者の一例 事例
個人アプローチからシステムズ・アプローチへ―境界例と診断された患者とその家族への働きかけ 事例
誇大的自己愛をもつ境界例患者に対する夫婦療法 事例
パーソナリティー障害を持った家族との並行治療 事例
境界例にとって家族とは(エッセー)