内容説明
アリババ、シンドバード、空飛ぶ木馬、巨大な魔人…ペルシアのお妃シェヘラザードが、命がけで王さまに語った、千と一夜の物語。読んであげるなら小学低学年から/自分で読むなら小学中学年以上。
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
現在、国立民族学博物館教授・総合研究大学院大学教授。アラビアンナイトが初めて翻訳、紹介された300周年を記念して開かれた「アラビアンナイト大博覧会」(2004年度国立民族学博物館特別展)の実行委員長を務める
茨木啓子[イバラキケイコ]
文庫、学校、図書館等で、30年にわたってお話を語り続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シュシュ
32
ペルシアの国の若いお妃シェヘラザードが「王さまが明日も私を生かしておいてくださるのなら、この物語の続きをお聞かせしましょう」と、千日の間毎夜語り続けた千一夜物語。楽しかった。アリババの話では、召し使いの若い女モルジアナが魅力的。未来を知っていても、さだめを変えることはできない『星のさだめ』、ユーモアのある『背中にコブのある男』、子どもに聞かせたい『ものいう鳥』。『漁師と魔人』では、イスラム教、キリスト教、ユダヤ教、拝火教の人々が魔法使いによって、赤、青、黄、白の魚に変えられたという設定が面白い。2018/10/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
教育出版国語 5年生 【平成27年度教科書掲載本 令和2年度教科書掲載本】 シェヘラザード/空飛ぶじゅうたん/漁師と魔人/船乗りシンドバードの冒険/背中にコブのある男/黒檀の馬/星の定め/バグダードの妖怪屋敷/ものいう鳥/アリババと、召し使いのモルジアナに殺された四十人の盗賊/あとがき/お話について―語る人のために2015/06/19
長くつしたのピッピ
14
知っているはずのお話も改めて読んでみると、本当に面白い。日本では、児童文学としてのイメージが大きいが、ヨーロッパでは、大人向けの本のようだ。これを機 に大人向け完訳版の読んでみたい。2012/09/08
くぅたん
12
面白かった!リズミカルな文体で読みやすく(ストーリーテリングのテキストだから当然か。)、ワクワクする話がいっぱい。今まで読んでなかったのは損した。ディズニーとはだいぶ違うが。2021/06/29
けいこん
12
様々な小説や漫画の下地となっていて、なんとなく知っているけど、ちゃんと読んだ事のなかったアラビアンナイト。子供に読み聞かせるために書かれただけあって、軽くて読みやすい。自分が子供の頃読んだ夢と冒険のお伽噺がいっぱいだった。カシムってアリババのお兄さんだったのか。モルジアナは、召使いで息子の嫁なのね。シンドバッドやアリババの話は、実は最初の写本にはないとの解説読んで、二度びっくりでした。大人には物足りないが導入にオススメ。2016/09/09