内容説明
東南アジア地方ガバナンスの実態に迫る。東南アジア主要3カ国(タイ、フィリピン、インドネシア)の地方エリートサーベイを計量的に分析した画期的成果。類例がない規模の調査により、政治王国、社会関係資本、住民参加など、東南アジアの地方ガバナンスの諸側面を縦横に論じる。
目次
東南アジア自治体エリートサーベイ―研究の射程とその可能性
東南アジアにおける地方政治研究と政治王国論
地方分権化後の自治体における政策決定過程
第1部 自治体エリートと地方自治(タイの自治体首長の社会的背景―「地方行政」と「地方自治」の連続と非連続を問う;フィリピン地方自治における開発評議会の効果―住民参加制度は自治体のパフォーマンスにいかなる影響を与えるのか;インドネシアのジャワの非政治的官僚の政治化)
第2部 ネットワーク、住民参加、地方自治(タイにおける自治体パフォーマンスの要因分析―首長の属性、ネットワーク、自治体の種類と設置年;フィリピン地方自治体の官僚組織の影響力―自治体パフォーマンスとの関係性;フィリピンの社会関係資本―首長の社会関係資本は自治体パフォーマンスを向上させるのか;インドネシアにおける地方自治体間の財政移転―州からの補助金獲得のポリティクス;インドネシア地方自治体における政治的リーダーシップ、地方官僚制、及び自治体パフォーマンス)
著者等紹介
永井史男[ナガイフミオ]
1965年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学、修士(法学)。現在、大阪市立大学大学院法学研究科教授
岡本正明[オカモトマサアキ]
1971年生まれ。京都大学大学院人間環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学、論文博士(地域研究)。現在、京都大学東南アジア地域研究研究所教授
小林盾[コバヤシジュン]
1968年生まれ。シカゴ大学大学院社会学研究科博士課程修了、修士(社会学)。現在、成蹊大学文学部教授、成蹊大学社会調査研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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