内容説明
1721年、ヨーロッパ思想界のスーパースターであるクリスティアン・ヴォルフはプロイセンのフリードリヒ王(一世)から突然、国外追放かさもなければ絞首刑という宣告を受ける。当時の思想界を震撼させたこの大事件の背景は何か。その思想的意味は。内外の研究成果を旺盛に渉猟しながら、この事件の顛末を辿る。あわせてディドロ、ヴォルテールらのフランス百科全書派とヴォルフの思想的連関にも及ぶ。わが国ではほとんど未踏の研究領域である。
目次
第1論文 改訂版・ドイツ啓蒙の哲学者クリスティアン・ヴォルフのハレ追放顛末記(ブレスラウ時代;ライプチッヒ時代;ハレ時代 ほか)
第2論文 ヴォルフ『世界論』第三部 世界・自然・秩序―ヴォルフ『世界論』研究完結編(世界と自然;奇蹟;完全性 ほか)
第3論文 カントの経験の哲学(カントの経験的実在論;経験的実施論の射程;第二類推論から第二力学法則論へ ほか)
著者等紹介
山本道雄[ヤマモトミチオ]
1944年生まれ。関西看護医療大学特任教授、神戸大学名誉教授。神戸大学経営学部卒業、神戸大学大学院文学研究科修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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