内容説明
有限な資源に基く繁栄の時代はもはや限界である。エントロピーの増大が自然の浄化力を越えつつあるからだ。酸性雨や南極の氷山の溶解はその証といえよう。これからは循環機能のある第1次産業を土台とした生活が人類永続の根本である。貨幣やGNPは仮りの尺度にすぎず、自然こそ絶対の尺度である。何人もこの摂理に従い人間も自然の一部であることを自覚しなければならない。今や「足ルヲ知ル」生活の中に喜びを見い出す時代に入った。
目次
第1章 日本資本主義のエートス―現代日本の経済倫理について
第2章 エントロピーとエコノミー
第3章 エントロピーとエコロジー
第4章 人類永続のための生産手段―日本農業と田畑輪換の経済的意義
第5章 自然の摂理と経営形態
終章 エコノミーとエコロジー―自然、生命、時間、エントロピー視点の重要性