内容説明
第三次ソロモン海戦にて激しいスコールによる錯誤の連鎖から、戦艦「比叡」は図らずも先陣を切って米重巡艦隊と会敵。接近乱撃戦のすえ壊滅的打撃を与えるも、航行不能に陥り自沈処分された。兵学校、海大とも思賜組として卒業し将来を嘱望されながら、汚名のもとに終生黙し続けた艦長、西田正雄大佐の真情に迫る物語。
目次
勇者の汚名
ひとつの約束
小さな錯誤
勝利なき戦い
悲劇への序曲
艦長の決意
四面楚歌
掌航海長の告白
運命の退艦
艦長の生還
鎮魂の沈黙
著者等紹介
相良俊輔[サガラシュンスケ]
大正7年(1918年)7月、東京都に生まれる。早稲田大学中退。編集記者生活十数年を過ごし、その間に山本周五郎、山手樹一郎氏らと親交を深め、作家生活に入る。文芸誌『不同調』に処女作『虚構の夜』を発表。以降、新聞連載小説数編を書き、児童文学に転向。漫画原作、動物小説、熱血冒険小説ほか著作多数。昭和54年(1979年)8月歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。