内容説明
軍紀に厳格、人間教育に一家言を持った名指揮官、山下奉文の葛藤とはいかなるものであったのか―太平洋戦争劈頭、シンガポールを陥落させ、栄光の頂点に立った稀代の将軍は敗戦後、最後の戦場フィリピンで刑場の露と消えた。優しさと残酷さを合わせ持つその人間性と戦場という極限における軍人の心理に迫る。
目次
嵐の前
ウィーンの石畳を踏んで
山下と東条
痛恨の二・二六事件
雪の朝
事件の後
大陸に広がった野火
迫りくる嵐
満州防衛司令官
開戦前夜
さいは投げられた
ハワイ攻撃より早く始まったマレー半島上陸
マレー半島上陸
熱帯雨林を駆け抜けて
密林の中の日本兵たち
大事件を前にして
凄惨きわめたシンガポール戦
提灯行列の陰で
華僑粛清
嵐の後
焦燥の日々
終焉の地
著者等紹介
太田尚樹[オオタナオキ]
1941年、東京生まれ。作家、東海大学名誉教授。専門は日本近代史、比較文明(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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