内容説明
1945年4月11日、14時43分米戦艦に突入寸前のカミカゼ―“決定的瞬間”に隠されたある特攻の軌跡。NHKドキュメンタリー番組「神風特攻隊・ミズーリ突入の軌跡」を生んだ執念の調査全記録。
目次
第1章 真珠湾に戦艦「ミズーリ」を訪ねて
第2章 零戦の「ミズーリ」突入現場に立つ
第3章 一九四五年四月十一日、沖縄東方海域
第4章 日米の戦闘記録を求めて
第5章 第三御盾隊の零戦七機を追う
第6章 第五建武隊と断定
第7章 第五建武隊出撃
第8章 索敵攻撃
第9章 米機動部隊上空に殺到
第10章 南東から「ミズーリ」に接近した二機
第11章 一四四三、「ミズーリ」へ突入
第12章 キャラハン艦長
第13章 鎮魂
付章 鳥栖のピアノ
著者等紹介
可知晃[カチアキラ]
昭和10年、岐阜県恵那市で生まれる。29年、岐阜県立恵那高等学校卒業。33年、名古屋大学経済学部卒業、(株)日立製作所へ入社、コンピュータ部門に配属される。情報管理課長、技術部長。55年、(株)日立電子サービスに転属、支社長、情報管理部長。平成2年、ソフトウェア会社(株)信興テクノミスト専務取締役、相談役を歴任。12年、退任。ハワイ真珠湾「ミズーリ」で突入現場に立ち、搭乗員調査開始。13年、NHK・BSウイークエンドスペシャル「神風特攻隊ミズーリ突入の軌跡」で、その調査内容を紹介される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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リュウジ
7
★3これまで読んできた特攻もののなかで、ここまで特攻の戦術について書かれた本は初めてだ。それはただの戦術論で終わらない。パイロットたちは戦術に乗って九州から沖縄方面へ、空母を求め飛ぶ。その出撃前、出撃中、そして突入。さらにはもっと前の訓練中。それらのとき彼らは何を考えていたのか。それを証言と記録、記憶、洞察を交えながら、さらにはアメリカ側に残された資料を発掘しながら、「特攻は犬死」という議論を越え、特攻の戦術と戦略的価値をも明確にしていく。しかし特攻そのものは統帥の外道であり、非道であることは間違いない。2021/09/03
kaba
0
涙で読了 鎮魂2018/09/16