出版社内容情報
本書で取り上げる映像作品は、NHKドキュメンタリー史上最長とも言われる5時間超の大作「大菩薩峠―果てなき旅の物語」(2004年)、「月ぬ美(かい)しゃ 八重山うた紀行」(2003年)、「白い大道―流浪の唄者・里国隆を探して」(2005年)、「熱狂!河内音頭―ヤンレー節・鳴門家寿美若の夏」(2006年)、「海鳴りのなかを―詩人・金時鐘の60年」(2007年)、「小良ヶ浜ふたたび―福島・原発の浜の漁師たち」(2013年)、そして詩人・吉増剛造をとりあげた「詩の傍(そば)で」(2018年)である。浪花節、説経節、口説節、河内音頭、木崎節、さらには琉球列島の島唄の数々……、日本の「語り物芸能」の世界を疾駆する映像ドキュメンタリーの醍醐味を存分に紹介。
NHKの名物ディレクターが照射する辺境の深淵!
河内音頭等 、貴重な音源を収録したCD付き !
内容説明
金時鐘・吉増剛造の詩聲、奄美・沖縄の島唄、里国隆、河内音頭、そして大菩薩峠。NHKでキワどい日本の辺境と“語り物芸能”を撮り続けた異端のディレクターによる長編ドキュメンタリーの世界。
目次
序章 終わりなき旅が始まる―『大菩薩峠』、宇治山田の米友のために
第1章 大菩薩映像論―語り物としてのドキュメンタリー
第2章 “境界の家”で―福島の山河、沖縄の海
第3章 月ぬ美しゃ―南島からの声
第4章 奄美・流浪の唄者里国隆を探して―ある映像シナリオの旅
第5章 大阪・河内音頭行―辺境から押し寄せる“うた”
第6章 涯ての詩聲―金時鐘と吉増剛造、言葉果つる路上で
著者等紹介
西世賢寿[ニシヨケンジュ]
映像ディレクター。1954年、千葉県生まれ。1977年NHK入局(番組制作局)。教養番組やNHKスペシャルを担当。福島放送局、広島放送局、福岡放送局を経て、ハイビジョン・衛星放送センターに。2014年、NHKを退職、現在フリーとして活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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