内容説明
マサチューセッツ工科大学(M.I.T)の特別プロジェクトが、5年間500万ドルを費した自動車業界の衝撃的未来レポート。
目次
第1部 リーン生産方式の誕生(大量生産方式はなぜ敗れたか;自動車産業を変えたリーン生産革命)
第2部 90年代の自動車産業革命(工場システムをいかに確立させるか;製品開発競争で日本が優位に立った理由;最強部品メーカーを取り込め;賢い顧客をどう獲得するか;最高の企業経営に欠かせないもの)
第3部 欧米が日本車メーカーを追い越す日(最強の日本車メーカー、成功への軌跡;リーン生産方式は今後どうなるか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mkt
2
高度なサービスを保つ要素①日本の販売システム。受動的ではなく能動的(積極的販売)。ディーラーによるローラー作戦。販売危機は生産スタッフが回るくらい徹底②購入者、オーナーを生産過程に不可欠な要素としている。オーナーの新車の好みに関する入念なデータは組織的に新製品開発チームに送られ、逃がさないようあらゆる手を尽くす③システムがリーンにできている。流通システム全体でも三週間分の完成車しか抱えていない。その大部分はすでに売約済み。ディーラーも含めリーンの一部を担う/ 20210702読了 381P 38分 2021/07/02
Kiyoshi Utsugi
0
ヘンリー・フォードとアルフレッド・スローン(GMの立て直しを行った人で、MITのビジネススクールであるスローン・スクールは卒業生である彼の寄付により作られてるとのことです。)により大成功をおさめた大量生産と豊田英二と大野耐一によって構築されたと言われる「トヨタ・カンバン方式」を比較研究した結果をまとめたものです。 「リーン生産方式」がどちらのことを言っているのかわかれば、著者らがどちらをよしとしているのかはわかります。 もちろん、現在を知っている我々であれば尚更です。2016/04/29
511
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人件費が固定費である、そのもととなった生涯雇用と年功序列をトヨタ(リーン生産)が生み出したことは最大の功罪である。絶え間ない改善を要求されるリーン方式が「つらい」と証されるのは納得であるが、これは最終的に顧客に製品を届けることができ、責任を追う自動車メーカーだからこそできる方式だと思う。部品メーカーでこの部分を実行するのは疑問符(ゼロを目指す、という目標や思想に関しては同意する)。文中にもあるが、結局のところ現場を信頼し、裁量を与える度量と余裕があるかないかが境目であると思う。2021/06/14
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