内容説明
「間違ったデフレ対策」「国の借金と消費税増税」「混乱のアベノミクス」「原発とエネルギー問題」…政府は嘘のレトリックだらけ!経済力とは、国民がモノやサービスを生産する力!
目次
第1章 デフレ脱却に「法人税減税」は不要である
第2章 財務省のレトリックにはもう騙されない
第3章 アベノミクスは巻き返せる!?
第4章 公共事業は本当に「悪」なのか?
第5章 「エネルギー安全保障」は強化する段階に来ている
第6章 不平等な結果を招いた統一通貨ユーロの誤算
第7章 TPPは海外企業・投資家に特権を与える不平等条約
著者等紹介
三橋貴明[ミツハシタカアキ]
経済評論家。1969年東京都生まれ。94年東京都立大学(現・首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に三橋貴明診断士事務所(現・経世論研究所)を設立。単行本執筆、テレビ・ラジオ番組への出演、講演などに活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomoyuki Kumaoka
12
経済について本質的なことを述べていると思えた本。内容は読み手によって善し悪しが分かれるだろうが、三橋貴明氏の考えから刺激を受けることは間違いない。個人的にはユーロが興味深かった。民主主義とはなんぞや、ということを再認識した。イギリスの脱退は、民主主義のもとで行われたものだ。ヨーロッパ統一は理想かもしれないが、そこに住む人々を追いやってまで強行するものではない、という。経世済民という、政府が目指すべきところをきちんと理解したうえで、議論をするべきだ、と。私は、経済に対して、自分なりの意見を持ちたいと思った。2016/12/29
ケイ
9
著者のこれまでの書籍を読んでいれば、既読のことも多いでしょう。しかし、こうして何度も読み返し繰り返しインプットしていくことで、自分の中での考えも固まっていく感覚がします。コアコアCPI等の話は知っていれば、原油価格に注意するようになるでしょうね。2016/12/13
ムカルナス
8
前半は同じ著者の「日本を豊かにする経済学」とほぼ同じ内容。後半はメディアが主導する脱原発、公共事業削減、グローバリズムの弊害を説き、日本がエネルギーや防災、経済、産業の分野で自国だけで完結出来ない発展途上国へと転落する危険を説く。グローバリズムとは人、モノ、サービス、資本を地球規模で自由に移動させることであり、EUで明らかなように国家間格差が拡大し、勝ち組国家でさえ移民の流入、他国への財政支援というツケを払わされる。儲かるのは一部のグローバル資本だけ。EUの失敗から学び方向転換すべきときかもしれない。2017/08/05
ヴァン
7
ふだん報道されるニュースを聞き流していて、そんなものかと深く考えず納得してしまう危険について考察する良書である。著者はグローバリズムに対する盲信が民主主義を瓦解させていくと主張する。2020/07/23
紫の煙
7
デフレ対策、原発と自然エネルギー、ユーロ危機とイギリスの離脱からTTPについてまで、わかりやすく述べている。オリンピックや築地市場問題も重要だか、更に大きな問題である。何のために政治家という職業はある?2016/10/23