出版社内容情報
▼発展著しいアジアの経済史の変遷を、都市に焦点を当てて長期的に捉える。
▼香港、シンガポールといった中心都市だけでなく、プネー(インド)、台南といった周縁とみられる都市が歴史的に果たした役割にも注目。
慶應義塾大学で行われたオムニバス講義の書籍化。アジア各地の都市を取り上げ、17~21世紀にかけてのアジア経済の歴史を描き出す。香港、シンガポール、深?といった中心的な都市だけでなく、プネー、台南といった一見周縁とみられる都市にも注目し、商業、貿易、金融、植民地といった重要なキーワードが浮かび上がる仕掛けとなっている。
目次
米とシルクと歓楽街―一七~一八世紀の蘇州
プネー インド西部における政治都市の経済発展―マラーター同盟下の一八世紀
バタヴィア ハイブリッド・シティの発展と変容―一六~一九世紀半ば
シンガポールと東南アジア地域経済―一九世紀
“満洲”と中国本土を繋ぐ都市―一八~一九世紀の山東半島登州府
上海 交易と決済、市場と国家―一八~二〇世紀初頭
長崎と高島炭鉱―一九世紀後半
香港 躍動するゲートウェイ都市の歴史的文脈―一九世紀半ば~二一世紀初頭
台南 帝国日本の形成と台湾―二〇世紀前半
羅津 北鮮鉄道と朝鮮社会―二〇世紀前半
イノベーションの首都 深〓―二〇世紀末~二一世紀初頭
万国‐ホーチミン―生産ネットワークへの参加、産業集積の形成、イノベーション・ハブの構築(二〇世紀末~二一世紀初頭)
著者等紹介
古田和子[フルタカズコ]
慶應義塾大学名誉教授・元東アジア研究所副所長。アジア経済史。1952年生まれ。プリンストン大学大学院博士課程修了。Ph.D.(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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