内容説明
漫遊記水戸黄門の片腕の1人、「助さん」こと佐々介三郎宗淳の実像を描いたはじめての伝記が本書である。ここに明かにされた宗淳の剛快な人柄と、僧侶から武士への転身、水戸藩仕官、彰考館史臣としての全国的史科探訪と湊川建碑、最後は西山老公の近侍というめざましい働きは、まことに講談小説よりも奇抜である。
目次
第1章 出自と仏門修行(出自と家系;仏門―禅僧―修行)
第2章 還俗及び水戸仕官(還俗立志;還俗と「立志論」の成立;水戸仕官)
第3章 水戸藩の修史事業概括―佐々宗淳の没年まで
第4章 史臣宗淳の活動(水戸藩の史料蒐集概略とその苦心;宗淳の史料採訪;宗淳の修史活動)
第5章 宗淳と光圀―那須国造碑修復の工事監督
第6章 宗淳の夫人について
第7章 宗淳の撰述書目について
むすび―その思想と歴史的意義