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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
77
読んでみてドキリとする事が何度もあった。何故なら作者であるこだまちのさんが捉えていた世界は、中学生になるまでの私が捉え、今も残滓を引き摺っている世界だからだ。何とか、周囲に擬態して普通に生活できているようだけど、本当は「どうして皆と同じく、普通にできないのか?」と悩んできたこだまちのさんが自分の言動への分析などを詳細に分かりやすく、綴られています。正直に自分を見つめるのが辛い私としては彼女は強い人だと思う。でも、視野が狭すぎる母親以上に旦那さんの自分の事しか考えていなさが一番、腹が立って仕方がなかったです2018/04/03
アルカリオン
16
読んでよかったです。子ども時代から2児の母となった現在までの心情を、分析的かつ共感を誘う文章で綴っています。外見からでは知りえない本人の葛藤・悩みが明晰に書かれているという点で東田直樹氏の著作にも似ているかなと思います。著者のことを応援したくなりました。裏表紙の拡大ドット絵も本書テーマを示唆しているようで、センスがいいですね▼読んでいて不思議に思ったのですが、一文の長さや構成に難がないにもかかわらず、(村上龍氏の小説に出てきそうな)句読点のない超長文を読んでいるような気分になりました。2021/02/26
カッパ
11
読んでいて胸が痛くなった。この人は現在、離婚をして2人の子の母として今も頑張っているのだと思う。診断をうけることが諦めることにつながりそうだとかわかるなと思うところもあった。私が思う自分は憑依体質だということとか共通点も多い。失敗してはじめて気づくことがおおいのもよくわかる。人間との境界線というのは障害とまではいかなくても苦手な人は多いと思う。私もそうである。2019/11/28
うさぎ
7
旦那さん普通にモラハラだし酷すぎる。だけど白と黒とに二分できず、グレーゾーンの人も多く、もしかしたら旦那も…と匂わしてる記述を読んで妙に納得してしまった。付き合いだして妊娠して堕ろしたってサラッと書いてあったのが衝撃…。あと、発達障害の支援センターなどが問い合わせを門前払いするのは如何なものか?医師も全く理解がないし。近年よく聞くようになった障害だから、まだまだまだ理解と支援が行き届かないのでしょうね。特に既に大人になってしまった人には…。著者の方がかなり文才あるように思えました。2017/05/26
小鳥遊小鳥
7
私は著者のような完全な受動型タイプではないのだけど「その感覚はわかる」と思える点はいろいろとあった。発達障害の診断って、「今現在困っていない」ように見えると出ないとは知らなかった。発達障害特性を持つ人は似た者同士を選ぶことから発達障害カップルとなり、産まれる子供も発達障害、というのはありがちなことだと思う(著者の第1子は著者より性格激しめのアスペルガー、気質その他の特色は著者の夫=子供の父親に似ている)。「女性、かつおとなしいタイプのASDの一例を知る」という意味で個人的にはオススメ。2017/05/10